焼いてるふたり 1 モーニングKC
著:ハナツカシオリ
出版社:講談社
三十歳のエンジニア、福山健太は良縁に恵まれず現在も独身生活を続けています。
出会いがないと言うのは甘えだと友人に言われ、マッチングアプリで相手を探すもののすっぽかされる事、二回。
今回も遅刻しますという常套句で、すっぽかされた様だ。
そう考えた健太が店を後にしようとした時、ロングヘアーの涼し気な美女が健太に声を掛けて来ました。
登場人物
福山健太
エンジニアの男性
眼鏡で優し気な三十歳。
自信が持てず、自分を出せずにいた。
趣味はBBQ。
山口千尋(やまぐち ちひろ)
デザイナーの女性
スタイルのいいロングヘアーでクールな美女。
マッチングアプリで健太と知り合う。
料理は初心者。
宇佐美(うさみ)
千尋の元上司、デザイナー
アロハシャツを着た軽いノリのおじさん。
あらすじ
遅れて来た女性、山口千尋と健太は焼肉屋へ向かった。
初めて会った女性と行くチョイスとしては駄目だろうが、その時は来てくれた事に舞い上がったいた事と、千尋が美人だった事で彼はテンパっていたのだ。
焼肉屋の席についてから、千尋の初対面の方と焼き肉に来るのは初めてです。という言葉で自分のミスに気付く。
その後、話していくうち、テンションの上がった健太は、千尋に問われるままに焼肉好きで火を見るのが好きな事を語っていた。
しかし冷めた様子の千尋を見て、健太は落ち込んだ様子で自分の要領の悪さを千尋に話し始める。
格好良く見せようとしてお洒落な店を予約したが、結局、行きついた先は焼肉屋。
自分を見せて嫌われるのが怖い、でも隠した所でボロが出る。
そんな話をした健太に、千尋は肉の食べごろですか?と聞いた。
それに戸惑いながらも肯定を返すと、千尋はモリモリと肉を食べ、火加減がお上手なんですねと微笑みを浮かべた。
いい感じでその後も、何回か千尋と食事に出かけた健太は出会っちゃったかもと浮かれる。
そんな健太に無情にも浜松への転勤の辞令が下る。
縁がなかった。
そう思い、連絡を絶ち自然消滅を考えていた健太だったが、千尋はムッとした顔で彼のマンションに訪ねて来た。
どうやらいきなり連絡を絶った健太を心配してくれたようだ。
健太は浜松への転勤を伝え、会うのは最後ですねとぎこちない笑みを浮かべた。
そうですか。
そう返した千尋は続けて
「私たち、結婚しませんか?」
と健太に切り出した。
感想
交際前や付き合い初めは誰しも、相手に本当の自分というのは中々出せないのでは無いでしょうか?
この作品はそんな二人、健太と千尋が恋人になる前に結婚し、遠距離で週末だけ会いBBQをするといった内容の作品です。
健太は自分を出して相手に嫌われるのを恐れ、千尋はクールビューティな見た目を演じる事で健太同様、本来の自分を出せずにいました。
以前、このブログでも取り上げた「着たい服がある」でも主役のマミが千尋と同じ様な悩みを抱えていた様に思います。
個人的には外見は遺伝子によって形作られた物で、内面は経験や資質によって変化するように私は思っています。
二人は交際期間は皆無ですが、その内面にお互い魅かれたのだと読んでいて思いました。(健太は千尋の美しさに多分に魅かれていたようですが……)
まとめ
おいしいBBQ料理を食べながら、イチャイチャする二人を眺めてニヤニヤする漫画です。
スペアリブ食べたい。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。