ふたりソロキャンプ 10 イブニングKC
著:出端祐大
出版社:講談社
雫(しずく)の事をどう思っているのかという彼女の友人さやの質問に、雫は特別だと答えた厳(げん)。
そんなやり取りの後、気まずくなったりもしましたが、美味しい物を食べ、美味い酒を飲むうち二人は元通りの関係に戻って行きました。
更に、雫が友人たちと行ったコテージキャンプの様子を見た事で、将来の夢であるキャンプ場の事についても厳の中で変化が起き……。
登場人物
星崎結衣(ほしざき ゆい)
自転車ソロキャンパー
ロングヘアーを後ろで一つに纏めた猫目八重歯の女性。
徒歩で移動しソロキャンプしている厳に興味を持ち、情報交換を行う。
厳も彼女の女性目線の意見に感心を持つ。
あらすじ
厳が将来開きたいと思っているキャンプ場。
そのキャンプ場の形を彼は具体的に考え始めた。
雫の友人達の様子を見て、厳はキャンプ場を利用するのは厳の様に慣れた者ばかりではない事に思い至る。
その思いはやがて自分が初めてソロキャンプを行った日を蘇らせた。
厳が初めて一人森の中で夜を過ごしたのは高校一年のゴールデンウイーク。
父とのキャンプの経験、何度もデイキャンプを行ったという自負もあり、当時の厳はかなり余裕に構えていた。
カレーカップラーメン+ご飯とチーズという夕食を終え、客のいない完全ソロ状態に大満足の厳だったが、ランタンの電池が切れ暗闇の中に一人になると急に周囲の音が大きく聞こえ不安を覚えた。
早々にテントに入り寝袋の潜り込んだ厳は、次は電池の予備は忘れない事と焚火を焚こうと強く心に決めたのだった。
恐らくソロキャンプに憧れているキャンパーは多くいる筈だ。
しかし、一人森で過ごす事を考え尻込みしている者もまた多いだろう。
そんなキャンパーたちの壁を取り除く手助け、そんな事が出来るキャンプ場。
厳の思考はそんな誰かの為のキャンプ場を作りたいという物から、そんなキャンプ場を作るために他人の意見も聞きたいという事に変わっていった。
翌朝、雫との合流を考え薪を足そうとしていた厳に一人の女性が声を掛ける。
使い切れなかった薪を貰って欲しいといった彼女は、話を聞けば自転車で移動しながらソロキャンプをしているとの事だった。
感想
今回は厳の初めてのソロキャンプの思い出から始まり、自転車ソロキャンパー星崎結衣との出会い、雫の嫉妬と新しい火起こしツール、ナチョスとタコスでメキシカン、彰人と初心者家族等が描かれました。
ソロキャンプには作中、厳が言っていた様に憧れた時期がありました。
そして厳が想像した様に夜の森に一人という不安が強く、未だ行った事はありません。
今回の彰人の様に焚火で色んな食材をあぶって焼酎とか、絶対美味しいし、のんびり自分のペースで楽しめるソロキャン、超楽しそうだとは思っているんですが……。
まとめ
今回はやっぱり厳と雫の関係に影響を与えそうな、結衣の登場が大きいと思います。
雫とは違い、独立したソロキャンパーである結衣。
話の合いそうな彼女と厳がどんな関係になるのか、次も楽しみです。
この作品はイブニング公式サイトにて第一話が無料でお読みいただけます。
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