Driving Doctor(ドライビングドクター) 黒咲 2 ニチブンコミックス
原作:神尾龍
作画:ユウダイ
医療監修:福本祐一
出版社:日本文芸社
研修医として仁成大学医学部外科部長の白河の下で研修を受けていた青年、桜井圭。
彼の次の研修先は救命救急科。
白河の技術に心酔していた桜井は、救命救急には魅力を感じていなかったのですが……。
登場人物
桜井圭(さくらい けい)
仁成大学付属病院、研修医
黒髪短髪の快活で単純な青年。
高い技術を持つ白河を尊敬し憧れを持っている。
救命救急は応急処置がメインだと考え余り期待していなかった。
松木雄三(まつき ゆうぞう)
仁成大学医学部救命救急科准教授
ハゲで無精ひげのおじさん。
谷口正明(たにぐち まさあき)
仁成大学医学部救命救急科助教
坊主顎鬚の男性。
見た目は完全にヤクザ。
森宮修二(しらかわ りょう)
仁成大学医学部救命救急科医師
物静かな黒髪のイケメン。
村石拳(むらいし けん)
仁成大学医学部救命救急科医師
体育会系の巨漢。
ゴリラっぽい。
今野公平(いまの こうへい)
仁成大学医学部救命救急科研修医
丸眼鏡で温和な雰囲気の青年。
槇村夏奈(まきむら かな)
心臓に重度の疾患を抱える女性
外科部長である白河が政治的な問題の絡む中国への海外出張をしなければならず、その代理として黒咲が彼女を担当する事となる。
医学部長の安斎が実の娘の様に可愛がっている。
安斎暎一郎(あんざい えいいちろう)
仁成大学医学部医学部長
黒咲の妻だった真衣(まい)の父親。
交通事故で脳死状態となった真衣の事が黒咲と彼の間に確執を生む。
黒咲真衣
黒咲の妻(故人)
友人の白河を黒咲の頼みで空港へ迎えに行った事で、煽り運転をされ事故を起こす。
あらすじ
外科での研修を終え桜井は救命救急センターへと研修に赴く。
挨拶をしようと元気よくおはようございます!と声を張りセンターに足を踏み入れた桜井だったが、センター内は患者の受け入れで騒然としていた。
医師、看護師ともに淡々と自分の役割をこなし、遅延なく受け入れ準備を整えていく。
そんな様子に茫然としていた桜井の前に、救急隊員が押すストレッチャーに乗り、心臓マッサージをしながらセンターに飛び込んできたのは、先ほど入り口で見かけた車の中で仮眠していた男だった。
男は搬送された患者を処置台に移すよう指示を出すと、それを見ていた桜井に心臓マッサージをする様、声を上げた。
俺がッ!?と戸惑う桜井に他の医師もさっさとやれと声を荒げる。
その勢いに押され他のスタッフの処置に混じり、桜井は心マを続けた。
しかし、患者の心臓はフラットなまま。
もう無理なんじゃ……。
桜井の心に諦めがよぎる。
そんな桜井の諦めを感じ取ったのか、彼に続けろと声が掛けられる。
声を掛けたのは先程の男だった。
喉頭鏡を手にしたその男は、患者を死なせたく無ければ続けろと桜井に話しながら一瞬で患者の気道を確保した。
感想
今回は研修医の桜井の登場の他、黒咲の義父である医学部長安斎と黒咲の確執、その確執の原因となった黒咲の妻、真衣の事故、そして、現在の黒咲のパートナーである看護師の舞の事故からの処置の様子が描かれました。
今回、印象に残ったのは脳死による臓器提供の意思です。
脳死した本人が提供を望んでいても、残された家族としては奇跡を信じ延命を選択するのでは無いでしょうか。
身内に脳死状態となった人がいて、家族はやはり延命治療を望みました。
何度かお見舞いに行ったのですが、見た目は以前と変わらずただ眠っている様にしか見えない姿を見ると、今にも起きて話し出すのではないかとお見舞いに行く度、思ってしまいました。
私、自身、臓器提供を希望しておりカードにも記入しているのですが、もしそうなった時家族はどう感じるのだろう。
今回収録されたエピソードを読んでいて、そんな事を思いました。
まとめ
妻との約束を守り、意思を尊重し脳死した彼女の心臓を自ら移植の為、摘出した黒咲。
その事で彼に憤りを抱いた父親の安斎。
どちらの気持ちも何となくですが分かる気がします。
彼らの関係がどうなるのか、次巻も楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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