世界は終わっても生きるって楽しい 2 ガルドコミックス
著:鳥取砂丘
出版社:オーバーラップ
父のノートを頼りにカンリキョクに辿り着いたヤコーネ達。
しかしそのカンリキョクの前でヤコーネ達を出迎えたのは、屍で作られたオブジェでした。
登場人物
ルールー
ヤコーネとは別の種族の少女
大きな手と目、角に尻尾を持つ種族。
顔は比較的人に近いが、体は体毛に覆われている。
彼女の一族は残された機械を操り、銃などの武器や輸送用機器を製造し生活に活用していた。
彼女の持つ銃はオオシロクマとヤコーネが呼ぶ、巨大な人型の異形を一撃で倒す力を持つ。
タイコ族
オークっぽい種族
自らは働かず他種族を捕らえ奴隷として働かせていた。
以前は神(自動販売機)から食料を得ていたが、それを行っていた神詫者に逃げられ食料を得る術を無くした。
地下道の家にいた異形
ケープを着た単眼?の異形
霧から逃れる為、家を訪れたヤコーネ達を優しくもてなした。
あらすじ
カンリキョクの付近は赤い霧の影響も少なく、ヤコーネはここでなら村をやり直せるかもと希望を持つ。
しかし喜んだ矢先、危険なオオシロクマに見つかってしまった。
霧も無いのに何で!?
そう訝しむヤコーネの前でオオシロクマは弾けた。
驚き固まったヤコーネ達の背後に人影が歩み寄る。
振り返るとそこには比較的人に似た容姿の女性が、ヤコーネを見つめていた。
彼女は知らない言葉で何か話したが、ヤコーネがその言葉を理解出来ないと分かると、今度はヤコーネにも分かる言葉で「コこ、キケん、ニげロ」と片言で告げ姿を消した。
逃げろと忠告を受けたヤコーネだったが他に行く当ても無く、結局、カンリキョクの内部を調べる事にした。
カンリキョク内部はオオシロクマが複数徘徊する危険な場所だった。
ヤコーネ達はダクト内を移動する事でオオシロクマを回避、目的のコンソールへと辿り着き、ネイの能力で情報を手に入れる。
それによれば、ヤコーネが求めていたコロニー及び、ユニットはまだ先にある様だ。
先は長いのか、そう嘆息しつつもう一つの目的であるオセンクのパージを試みようと、中央コントロールルームを目指す。
やがて辿り着いた中央部では肉で作られた巨大な扉の前で、三角頭を中心とした集団が奇妙な儀式を取り行っていた。
感想
今回は冒頭カンリキョク潜入から始まり、新しい仲間、ルールーの過去、タイコ族とハンバーガー、異形な母等が描かれました。
この巻では赤い霧を発生させ、生態系を変えている元凶らしき集団、サンカクズキンの存在の他、霧が変えるのは植物、動物だけでなく人も例外ではない事が判明しました。
サンカクズキン達は以前出会ったシロズキンと同じ技を使っていたので、彼らと同種で考えを異とする者なのかもしれません(シロズキンは穏やかだった)。
今回、ルールーに名前を呼ばれ涙を流したヤコーネが印象に残りました。
彼女はヤゴとネイ、二人の仲間と旅を続けてきましたが、これまで会話の成立する相手とは出会っていませんでした。
言葉を発しそれを聞いた誰かが答えてくれる。
誰かと話す事は人として生きていく上で大事なのだなと改めて感じました。
まとめ
今回、霧を発生させているサンカクズキンの目標がカンリキョクであると推察されました。
ヤコーネ達が目指していたコロニーもユニットも別のカンリキョク内にある事が分かっています。
次巻でそこへ辿り着くのかは分かりませんが、次はどんな事が分かるのか読むのが楽しみです。
この作品はコミックガルドにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。