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ラ・マキユーズ LA MAQUILLEUSE ~ヴェルサイユの化粧師~ 第三巻 登場人物・あらすじ・感想

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シェーンブルン宮殿
ラ・マキユーズ LA MAQUILLEUSE ~ヴェルサイユの化粧師~ 3 ブリッジコミックス

漫画:みやのはる
原案・監修:堀江宏樹
化粧品監修:なつなつ@研究職
出版社:KADOKAWA

滞在していたパリのホテルから突然、過去にタイムスリップした化粧品会社の研究職、江藤琉花(えとう るか)。

タイムスリップ時に持ち込んだ現代の化粧品とその知識で、髪結い師レオナールと共に貴族たちの抱える問題を解決していた琉花だったが、噂は公爵のリシュリューにまで届き、彼女はリシュリューに囚われてしまう。

その際、男にしか許されない髪結い師を騙ったこと(琉花はヘアメイクはしていないので、リシュリューの言いがかり)や、男装を咎められ屋敷に軟禁されそうになってしまう。

レオナールの介入でそれは回避できたが、リシュリューは現代の知識を持つ琉花に強い興味を持つのだった。

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登場人物

マリア・テレジア
神聖ローマ帝国(現オーストリア)皇太后
皇帝ヨーゼフ2世の母親。
ふくよかな老婦人。
琉花の噂を聞きつけ、天然痘で痘痕が出来た第五皇女、マリア・エリザベートの顔の治療を目論む。

ヨーゼフ2世
神聖ローマ帝国皇帝
秀でた額と高い鼻を持つ青年。
皇帝ではあるが帝国の実権は母テレジアが握っているようだ。

ヴァランタン
マリア・テレジアの命を受けたメルシー伯に命じられ、琉花を誘拐する形でシェーンブルン宮殿へといざなう。
墨で太い眉毛を描いているたれ目の男。

マリア・エリザベート
神聖ローマ帝国第五皇女
天然痘に罹る前は皇女の中で一番美しかった。
現在は天然痘の痘痕により、その美しさは失われ、その事でかなりヒステリックになっている。

マリア・アンナ
神聖ローマ帝国第五皇女
赤髪そばかすの女性。
肺炎を患い後遺症で背骨が曲がってしまった。
科学に通じた明るく聡明な女性。

スヴィーデン
男爵、宮廷医師
赤髪巻毛の太っちょおじさん。
猫に顔を引掻かれたマリア・アントニアの治療を行う。
マリアンナ(マリア・アンナ)が琉花の知識を知り、アントニアの治療を任せた事に反対する。

あらすじ

東洋の魔法使い。
琉花の持つ化粧品とメイクの技術は、フランスの貴族たちの間でそんな噂を呼んだ。

その事で公爵リシュリューに目を付けられる事となったが、その件から数日後、デュバリー夫人からレオナールは依頼を受ける事になった。
そのことに喜びはしゃぐレオナールと共に迎えの馬車に乗った琉花だったが、その迎えはデュバリー夫人が手配したものではなく、神聖ローマ帝国の皇太后、マリア・テレジアの命によるものだった。

誘拐される形で馬車に乗った琉花とレオナールは、国境を越え神聖ローマ帝国へと導かれる。
たどり着いたのは神聖ローマ帝国のシェーンブルン宮殿。

そこで琉花は天然痘を患い、顔にひどい痘痕の出来た第五皇女、マリア・エリザベートの治療を命じられる。
この時代、平民の、しかも異国人の琉花の命は軽い。
エリザベートの治療が出来なければ、テレジアは琉花たちを消すだろう。

しかし、エリザベートの痘痕はかなりひどく、手持ちの化粧品ではどうにも出来ないほどだった。
治療を断念した琉花は第五皇女マリアンナに、傷なら適切な治療を施せば目立たなくすることはできるのだがと吐露。
それを聞いたマリアンナは妹のアントニアの治療を琉花に依頼するのだった。

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感想

今回は冒頭、デュバリー夫人の迎えを騙り馬車で誘拐される琉花達から始まり、神聖ローマ帝国第五皇女、マリア・エリザベートの痘痕、マリアンナとの対話とアントニアの顔の傷、傷の治療と東洋の植物、エリザベートとレオナールなどが描かれました。

今回はその中でも、第二皇女マリア・アンナが印象に残りました。
彼女はそばかすに病気で曲がった背骨と、美しさが重要な皇族の中にあって大きなハンデを抱えています。

しかし、マリアンナはそんなハンデを感じさせず、好きなもの(鉱物や植物の研究)に打ち込み、明るく聡明な女性として描かれていました。

作中、琉花が思ったように時代が違えば、彼女は一流の科学者として後世に名を残したんじゃないかな。
読んでいてそんな事を思いました。

まとめ

エリザベートの痘痕を治すため、誘拐された琉花たち。
彼らは無事、パリへと帰ることができるのか。
次巻も読むのが楽しみです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この作品はComicWalkerにて一部無料でお読みいただけます。

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原案の堀江宏樹さんのTwitterはこちら

※イメージはpixabayのDavid Markによる画像です。
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