ノケモノたちの夜 7 少年サンデーコミックス
著:星野真
出版社:小学館
剣十字騎士団に戦争を仕掛けたルーサーとダンタリオン。
肉弾戦を望む彼らに剣十字騎士団の団長は大砲による爆撃を仕掛けた。
ロンドン市街を戦場に変え、銃弾が飛び交うなか団長はダンタリオンに斬りかかる。
登場人物
イベルタ
剣十字騎士団副団長
ロングヘアーにリボンの老婦人。
剣十字騎士団の最古参。
年を取らない団長に騎士団を残した。
獲物はランス。
あらすじ
剣十字騎士団に所属していても殆どの者は悪魔を視認出来ない。
だが団長は不死の肉体を持つ自らを標的にしろと告げ、ダンタリオンに襲い掛かる。
団員たちは指示通り、団長の近くに砲弾を撃ち込む。
大悪魔ダンタリオンといえども、加護を付与された砲弾の直撃はダメージを受ける。
彼は砲弾を躱しながら無粋な真似をと団長に憤りを見せた。
「貴様の下らん趣向に乗らん為だ」
団長にとって悪魔を屠る事は戦いでは無く、害虫駆除と同義だった。
そんな団長の言葉にダンタリオンはルーサーが落とした鉈剣を拾い上げながら言う。
「私の方こそ貴様の策に乗るつもりは無い」
ダンタリオンが投擲したルーサーの剣は弾丸の様に飛び、砲撃を行っていた大砲と団員たちを一撃でバラバラにした。
「気にするな、害虫駆除をしたまでだ」
散った団員に意識を向けた団長にダンタリオンはそう言うと、ニンマリとした微笑みを向けた。
感想
今回はロンドン市街でのルーサー・ダンタリオンと剣十字騎士団との戦いから始まり、副団長イベルタと団長の出会い、イベルタ・アルタロト対魔人タケナミ・ルーサー・ダンタリオン、魔人となったスノウとシトリ対ウィステリアとマルバス等、戦闘がメインで描かれました。
今回はその中でも副団長イベルタの想いが印象に残りました。
彼女と団長が出会ったのは五十年前。
当時二十歳だったイベルタも年老い、団長と共に戦った仲間も殆どがこの世を去りました。
しかし団長だけは老いる事無く、自分が死んだ後も悪魔と戦い続ける事になると彼女は考えていました。
不老不死である団長を独りにしない為、イベルタは騎士団を絶大な武力を誇る団長のワンマン組織にしないように形を変えていきました。
命の全てを使い切り去ったイベルタが格好良かったです。
まとめ
この作品は次巻で完結。
シトリに心を閉じ込められたウィステリアが彼の術にどう抗うのか、読むのが楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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