不良がネコに助けられてく話 1 少年チャンピオン・コミックスエクストラ
作:常喜寝太郎
出版社:秋田書店
高校で目を付けられ、仲間に裏切られた事で不登校になった不良のたかし。
バイトの面接に落ちたその日、たかしは二匹の捨て猫と出会う。
登場人物
たかし
金髪パーマの高校生
友人に裏切られた事で高校に通う事が嫌になってしまう。
口下手で短気な事でバイトの面接にも受からず腐っていた。
おかん
たかしの母
高校にも行かずバイトの面接に落ち、いつも不機嫌なたかしを心配している。
猫アレルギー。
カラス
たかしが拾った猫
顔の中心が黒く、カラスマスクをしている様だった事でたかしが命名。
卍(まんじ)
たかしが拾った猫
顔の半分が黒く、左の腹に鍵十字の模様があった事でたかしが命名。
ショウ
たかしの後輩
気合の入ったバイクに乗った長髪の青年。
犬派。
あらすじ
不良で不登校な高校生、たかしはバイトの面接に落ちた帰り道、ダンボールに入れられた二匹の子猫と出会う。
捨てた者に対する憤りと共に、たかしは子猫を家に連れ帰る。
そしてその憤りのまま、コメントと子猫の写真をSNSへとアップした。
スマホを置いて、子猫たちに目をやると、一匹は不良が付ける烏マスクの様な柄をしており、もう一匹は胴体に卍マークが浮かんでいた。
「お前ら不良か? 喧嘩売ってんのか?」
うんこ座りを決め、猫達に語り掛けたたかしの耳にSNSの通知オンが聞こえてくる。
未だかつてない程の通知の数々は、猫を拾ったたかしに対して好意的な物で埋められていた。
お前は誰やねん……。
そう口にしたたかしの指を猫達が音を立てて吸う。
こんなに人に褒められたん初めてや…。
そうSNSに投稿したその日から、現状に不満を抱き苛立ちばかりだった彼の日常は少しずつ変わり始めた。
感想
短気で常に苛立ち、母親にも声を荒げていた不良少年のたかし。
そんな彼が気ままでマイペースな二匹の子猫に出会った事で、他者との付き合い方や思いやりを考え学んでいき変わっていく。
その様子をゆっくりと描いた作品です。
この巻では、たかしは猫の為に里親を探し、バイトの面接にも真面目に取り組むように変わっていきます。
ただ、今まで斜に構え生きて来た不良少年をいきなり社会が認める事はありません。
その事で荒れるたかしにも、子猫たちは関係無く絡んでいきます。
そんな子猫たちの存在は、やがて彼と母親との関係性も変えていき……。
うちも猫を飼っているので、様々なシーンで共感してしまいます。
まとめ
人は一人では生きていけない、たかしは少しずつ猫達と触れ合う事でそれを学んでいる様に感じました。
こちらの作品は日刊月チャンにて一部無料で閲覧いただけます。(21年5月現在)
作者の常喜寝太郎さんのアカウントはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。