果ての星通信(しょうつうしん) 5 PASH!COMICS
作:メノタ
出版社:主婦と生活社
怪魚ヨルワンガをカノーウィ博士の協力を得て釣り上げたマルコ達。
無事、ヨルワンガに奪われた心臓を取り返したマルコだったが、そこに上の人が現れる。
この宇宙を作った上の人は、出会った人間の願いを叶える代わりにその人間の持つ何かを奪うというルールを決めていた。
瞳を奪われそうになったマルコは、それを拒否、代わりに手足を奪われる事となった。
登場人物
レノイラ
ソルフェ人、フィッツィーの姉
フィッツィーによく似た色黒の女性。
義肢装具士。
手足を失ったマルコの新たな手足をオーダーメイドで作る。
エラッケ星人
内部が空洞になったエラッケ星に住むクラゲに似た種族。
重力の小さいエラッケ星で宙を舞い生活している。
マルコが出会ったエラッケ星人は家具職人で、地球で同じく家具職人だったマルコと意気投合した。
アオルミー・ガー
ソダカ星人
元局員であり、報酬として遊園地のような星を作った。
ジーマ
マクク星人
頭に角を持つ人に似た種族の女性。
許嫁との結婚を控え星のしきたりに従い、結婚への不安を兄役へと打ち明ける儀式の最中、兄役と勘違いされたマルコに不安を聞いてもらう。
あらすじ
手足を失ったマルコだったが、これ以上何も上の人には奪わせないと帰還の意思を新たにする。
彼は義肢装具士のフィッツィーの姉レノイラの力を借り、新たな四肢をオーダーメイド。
自分とそっくりなテキュー人のマルコに協力してもらい、手足のサイズを計り、以前と同様の義肢の制作をレノイラに依頼した。
その義肢が出来るまでの間、彼は様々な種族の義肢を装着し果ての管理者としての仕事を全うしていく。
やがて同僚だったナナギが任期を終えモリスを去り、フィッツィーも故郷へと帰って行った。
二人と入れ替わりにレゾルの兄コズヴァイパとフィッツィーの姉レノイラがモリスに加わり、やがてマルコの任期が終わる日がやって来る。
感想
無作為に上の人が作った宇宙に存在する星から選ばれる果ての管理者。
その管理者に選ばれた地球人の青年マルコ。
様々な星を生み出す彼の管理者としての仕事もこの巻で終了。
作中、登場した星、そこに住む種族はそのどれもが独創的で次はどんな種族、どんな星が見れるのだろうと毎回、ワクワクしながら読んでいました。
全体を通した感想として、マルコは恋人と過ごす筈だった十年を失いましたが、宇宙中に彼を助けてくれる、気にかけてくれる友人を作れたように思います。
それは十年という決して短くない時間を失った事と比較しても、悪くない結果だったのではとラストを読んでいて感じました。
まとめ
登場する種族、価値観、考え方など色々な点で非常に興味深く、楽しい作品でした。
メノタさんの次回作もとても楽しみです。
こちらの作品はコミックPASH!にて一部無料で閲覧いただけます。
作者のメノタさんのTwitterはこちら。
お読みいただき、ありがとうございました。