怪異と乙女と神隠し 3 ビッグコミック
著:ぬじま
出版社:小学館
雨の日に出会った女性シズク。
その彼女の親友、トモコを連れ去った怪異。
それを蓮(れん)は「紅衣少女孩(フェンイーシャオニュイハイ)」だと予想した。
その台湾の都市伝説が生んだ怪異にターゲットとされた乙。
シズクの事も含めた一連の事を解決する為、特異な力を持つ目を使い過ぎ疲弊した蓮を残し、乙(おと)と菫子(すみれこ)はシズクに再度、接触を試みる。
登場人物
紅衣少女孩(フェンイーシャオニュイハイ)
台湾の都市伝説が生んだ怪異
赤い少女の姿で人々を山に誘う。
誘われた人は一定期間、行方不明になった後、山中の簡単に人が入り込めない場所で発見されるようだ。
トモコ
シズクの親友
ロングヘアーの女性。
幼い頃、母親の逢瀬の間、家から放り出されたシズクを優しく迎え入れた。
雨の日に部屋のドアを鳴らす、奇妙なノックの正体を探ろうとドアを開けた後、姿を消した。
あらすじ
乙が遭遇した怪異をシズクの話も加味した上で、蓮は紅衣少女孩だと予想した。
その事をきさらぎ駅で蓮に聞いた彼の妹、乙はシズクとトモコを再会させようとするも、蓮は危険だと反対した。
団地妻(菫子)には頼るのにと憤る乙に、蓮は乙はまだ子供だからと諭す。
そんな蓮に乙は反発、もういい、私は私で探すと一人駅を飛び出した。
乙に嫌われたと珍しく動揺する連に、菫子は任せろと苦笑を浮かべた。
すみません。そう返した連に菫子はそれよりと話題を変える。
紅衣少女孩。
台湾では有名な都市伝説だが、日本ではオカルト好きな菫子でも最近知った話だ。
そんな新しい話が何故日本で?
そんな菫子の疑問に蓮は新しいからですよと答えた。
別の時空の街にいる男は言っていた。
新しい街には新しい神が宿る。
再開発が進む自分達が住む街はその意味で特殊なようだ。
いい気分はしないなと返した菫子に、蓮は気になる事があると更に続けた。
彼の気になる事。
それは紅衣少女孩にノックや雨の要素は無かったという事だった。
感想
今回はマルッと一冊通して、雨の日に消えた親友を探すシズクのお話、紅衣少女孩についてが描かれました。
都市伝説において、話の類似性や別の話との融合等は結構ある様に思います。
曰く付きに土地に踏み込む、あるいは危険な呪物に触れて呪われてしまい、お祓いをしてもらうとか、違う世界、違う場所に迷い込む等の話は結構バリエーションを変えて複数存在している様に思います。
そういったどこか似た話が生まれて来るのは、やはりオリジナルに魅力があるからかなぁとも思います。
今回、テーマとなった紅衣少女孩もそんな魅力を持った話だった様に感じました。
あ、あと、今回は天然ドジっ子メイドの乙が見れて楽しかったです。
まとめ
今回は蓮と乙について新たな事実が分かりました。
また、終盤、新しいキャラクターも登場しました。
彼女がどんな役割を担うのか今から楽しみです。
この作品は、やわらかスピリッツで一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。