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黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ 第二巻 登場人物・あらすじ・感想

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三日月
黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ 2 モーニングKC

作:藤田和日郎
出版社:講談社

近衛歩兵第一連隊の隊長、アレックス大尉から暗殺集団、7人の姉妹の体と村娘の頭部を合わせ復活した怪物、エルシィの教育を依頼された、女流作家、メアリー・ウルストンクラフト・シェリー。

息子の学費として、千ポンドの報酬欲しさにその仕事を引き受けたメアリーは、その間滞在する事となった義父の屋敷で、自分を毛嫌いしている義父ティモシーに呼び出され……。

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登場人物

ティモシー・シェリー
準男爵、国会議員、弁護士
白髪顎髭の鋭い目の老人。
息子と駆け落ちしたメアリーを憎みながらも、メアリーに援助金を送る。

マイラ・エイマーズ
寄宿学校、ドゥ ザ ガールズ学院、校長
金髪タラコ唇おばさん。
生徒たちにまともな教育をせず、主に男の庇護のもと生きる生き方を教えていた。
また、生徒たちの生活環境も劣悪だが、改善をするつもりは無い模様。

フランク
マイラの息子
つば広帽に黒髪無精ひげでタラコ唇な男。
棒術(ショートスタッフ)の名手。
金だけ取りまともな教育をしない事に腹を立てた生徒の父親を返り討ちにした。

アンディ
マイラの息子
金髪タラコ唇の男。
投げナイフを得意とする。

バーニー
マイラの息子
金髪無精ひげでタラコ唇な男。
鞭使い。
マイラの三人の息子は母親の指揮の下、暴力によって子供たちを威圧していた。

ジョン・ウィリアム・ポリドリ
医師、短編小説「吸血鬼」の作者
黒髪くせ毛の男。
バイロン男爵の主治医。

ジョージ・ゴードン・バイロン
男爵、著名な詩人
ウネウネ黒髪の男。

パーシー・ビッシュ・シェリー
メアリーの夫、詩人
妻がいながらメアリーと駆け落ちし、子供をもうけた。
その後、海難事故で死亡。
スイスのバイロン男爵の別荘をメアリーを伴い訪れる。
その事がメアリーが「フランケンシュタイン」を書く切っ掛けとなる。

ウィリアム・ゴードン
メアリーの父、急進思想家
黒髪で四角い顔のおじさん。
メアリーを生んだことで亡くなった妻の事で、メアリーに立派になる事を強いる。

メアリー・ウルストンクラフト
メアリーの母、社会思想家、作家
「女性の権利の擁護」の著者。
メアリーを出産後、産褥熱でこの世を去る。

ウォルター・ストレイド
侯爵
金髪で精悍な顔つきの青年。
ロンドンのパブで物乞いの女性を足で押しのけた事が原因で、メアリーの息子、パーシーと殴り合いになる。
ただ、パーシーは体は大きいが喧嘩はからきしだったため、ウォルターに一方的に殴られることに。
真っすぐなウォルターを気に入り、目をかける。

あらすじ

息子と駆け落ちしたメアリーを嫌い、これまで会おうとはしなかった義父、ティモシー・シェリー準男爵。

そのティモシーが今更、何の用なのか。
怯えながら彼の下に向かったメアリーに、ティモシーは散々文句を言った後、自分の財産をメアリーの息子、パーシー・フローレンスに継がしてもいいと言い出す。

彼の息子、パーシー・ビッシュ・シェリーは海で死亡。
彼の前妻は自殺しており、その息子も早世した。
現状でティモシーの血を引いているのはメアリーの息子、パーシー・フローレンスしかいない。

ただし、それには条件があった。
彼から息子を奪ったメアリーが、ティモシーの役に立つこと。

ワーナムで長く暮らすティモシーは当然、治安判事や行政の管理者たちとも親しく、準男爵の他、国会議員、弁護士の肩書を持つティモシーは彼らから相談を受けることも多い。

その相談の一つ。
金だけ取ってろくに教育もしない、悪質な女子寄宿学校の実態調査が今回、メアリーに課された仕事だった。

ティモシーの財産が有れば、息子パーシーがお金で苦労することはなくなる。
作家として女手一つで息子を育ててきたメアリーは、息子のため、その悪質な寄宿学校「ドゥ ザ ガールズ学園」に教師として潜り込む事を決めたのだった。

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感想

今回は劣悪な環境で女児を生活させ、まともな教育もなさない悪質女子寄宿学校「ドゥ ザ ガールズ学園」の実態調査から始まり、メアリーの著書「フランケンシュタイン――あるいは現代のプロメテウス」が生み出された切っ掛け、メアリーの息子、パーシー・フローレンスとエルシィの出会いなどが描かれました。

その中でも今回は、寄宿学校「ドゥ ザ ガールズ学園」のエピソードが印象に残りました。

学園では校長であるマイラにより、女児たちはよい夫を見つけその夫の庇護の下、暮らすように教育がなされていました。
女性は勉学など出来なくても、結婚し子供を産めばいい。

作家として自立しているメアリーも、今も自分があるのは詩人だった夫の援助があったからと、マイラの考えに反論出来なくなってしまいます。

男性優位な時代。
女性が選べる仕事は少なく、メアリーが作家として仕事を得られたのも、確かに彼女の生まれや夫、パーシーの力が大きかったように思います。

女は結婚して男のいうコトを聞かなきゃ生きてけない。

黙り込んだメアリーにそう言い放ち、マイラは声を上げ笑います。
そんなマイラにエルシィは自分は男がいなくても生きていると告げました。

今にどっかでのたれ死ぬ。
どんな女だって男ナシじゃまともにゃ生きていかれないよ。
マイラは唾を飛ばし、声を荒げますが、エルシィはアンタは神サマかと静かに問いかけました。

「妾(あたし)は賢いのさ」
「神サマでないのなら黙れ。アタシがアンタにはんだんされるすじあいはねぇ」

一歩も引かず淡々と言ってのけたエルシィが、とても小気味よかったです。

まとめ

この巻の終盤、寄宿学校の件での事情聴取のため、メアリーは義父ティモシーと共に治安判事の下へと向かいます。
巷ではハイウェイマン(追剥ぎ)のうわさが流れるなか、馬車で出かけた二人。

彼らがどうなるのか、次巻も読むのが楽しみです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

こちらの作品はコミックDAYSにて、一部無料でお読みいただけます。
作者の藤田和日郎さんのTwitterアカウントはこちら

※イメージはPixabayのgünterによる画像です。
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