漫画

メダリスト 第一巻 登場人物・あらすじ・感想

投稿日:2021年5月14日 更新日:

フィギュアスケート
メダリスト 1 アフタヌーンKC

作:つるまいかだ
出版社:講談社

ずっとフィギュアスケートに全てを賭けて来た明浦路司(あけうらじ つかさ:26歳、無職)は、ある日スケートリンクで一人の少女と出会う。

その11歳の少女、結束いのりの滑り、そしてフィギュアをやりたいという執念に心を鷲掴みにされた司は、始めた時期、そして金銭的問題から諦めざるを得なかった自分のスケート人生の事もあり、才能の片鱗を見せるいのりのコーチを買って出た。

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登場人物

明浦路司(あけうらじ つかさ)
フィギュアスケートに関わる仕事を希望する26歳無職の青年
大柄で爽やかな熱血青年。
狭き門であるフィギュアスケートに関わる仕事に就きたいと、アイスショー等のオーディションを受けるが結果は芳しくない。
現在はバイトで食いつないでいるようだ。

結束いのり(ゆいつか いのり)
フィギュアスケーター目指す11歳の少女
ショートヘアーを編み込んだ普段は引込み思案な女の子。
姉がスケートを挫折した事で、母親は彼女にスケートをやらせる気はなかった。
その事もあり、通常、もっと早く始めるスケートを11歳から本格的に教わる事になる。

加護(かご)
司を支援していた男性
顎鬚くせ毛の中年の男性。
亡くなった奥さん共々、一生懸命な司を応援していた。

洋(よう)
加護の娘
ユルフワロングの人形の様に可愛らしい女の子。
回転ずしではネタだけ食べるタイプ。

瀬古間(せこま)
アイスリンクの職員
眼鏡の白髪の壮年の男性。
スケートがしたいがお金もなく、親の許可も無いいのりを不憫に思い、鳥の餌(みみず)と引き換えにこっそりリンクを使わせていた。

高峰瞳(たかみね ひとみ)
司のアイスダンスの元パートナー
現在はスケート場、ルクス東山でコーチとして働いている。
司をアシスタントコーチとしてルクス東山に誘う。

狼嵜光(かみさき ひかる)
いのりと同じく11歳のスケーター
黒髪ポニテの女の子。
フィギュアの階級、五級以上であるノービスBで優勝し注目を浴びるスター選手。
いのりが目標とし、追い付き追い抜きたい人物。

理凰(りおう)
光の関係者
毒舌眼鏡。
一巻の時点では関係性は不明。

那智毬緒(なち まりお)
グラビティ桜通FSCヘッドコーチ
ショートボブの快活で剽軽な女性。
教え子の涼佳に独特な指導(友達的なノリ)をしている。

三家田涼佳(みけた りょうか)
グラビティ桜通FSC所属のスケーター、小学三年生
猫目でお転婆な気の強い少女。
いのりを気に入るも、大人の言葉に従う彼女に反発する。
現在のいのりのライバル。

あらすじ

フィギュアスケート。
大学卒業を期に選手を引退する者が多いのは、職業としてスケートに関わる事が余りに難しいからだ。
特に現役時代に実績が残せなければなおさらだ。

そんな選手の一人だった明浦路司は、支援してくれた加護の下を結果を出せない心苦しさから離れた。
彼は思う、スタートがもっと早ければ、資金的に余裕があれば、自分も何かスケートに関わる仕事に付けただろうかと。

そんな彼は、ある日スケートリンクで一人の少女に出会う。
ミミズと引き換えにリンクに入り込んでいた少女は、強くフィギュアスケーターになる事を望んでいた。

フィギュアの教本への書き込みの多さでそれを感じた司は、FSC(フィギュアスケートクラブ)へ所属しないと大会には出れない事、コーチに指導を受ける事等、選手への道を少女に示した。

その別れ際、彼女の年齢を司は尋ねる。
帰ってきた答えは11歳。

本気で選手を目指すならギリギリの年齢だぞ。

そう告げた司の言葉で、少女は手渡されたFSCの連絡先が書かれたメモをギュッと握り締めた。

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感想

始めた年齢、資金的な問題で選手にはなれなかった青年と、フィギュアが大好きな少女。
作品は二人が師弟となり、世界一を目指すといった内容です。

作中、描かれる様に経験者であってもスケートに関連する仕事に就くのは難しく、司の様に才能はあってもスタートが遅く、実績を残せなかった者には中々に厳しい世界の様でした。

読んでいて印象的だったのは、いのりが滑っている時、本当に楽しそうな事でした。
どんなスポーツでも天才と呼ばれる人はいますが、競い合う世界で一番になるのはその競技を愛し楽しんでいる人の様に思います。

好きで好きで堪らない。そう思えば新たな技術の習得の為の練習や勉強も楽しくて仕方がないのでは無いでしょうか。

好きが一番強い。
いのりの姿を見ていてそんな事を思いました。

まとめ

司といのり、どちらも自分を主張する押しの強いタイプではありませんが、二人ともフィギュアを愛しスケートに人生を賭けたいと思っています。
彼らが今後、どの様に駆け上がっていくのか、次巻も楽しみです。

この作品はコミックDAYSにて第一話が無料でお読み頂けます。
作者のつるまいかださんのTwitterはこちら

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのManfred Richterによる画像です。
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