よふかしのうた 2 少年サンデーコミックス
著:コトヤマ
出版社:小学館
吸血鬼になる事を目指す夜守コウは、吸血鬼の七草ナズナの事を好きになろうと努力しています。
好きという感情が分からない中二男子と、下ネタは平気なのに恋愛の話には照れまくる吸血鬼のお話です。
登場人物
白河キヨスミ(しらかわ きよすみ)
出版社に勤める女性
仕事にはそこそこ満足しているが、会社勤めに付き物の飲み会を嫌悪している。
ストレスから少し不眠症気味であった彼女は、ナズナが生業としていた添い寝屋でのマッサージコース(純粋なマッサージ)を気に入り常連客となった。
あらすじ
ナズナに唇を奪われたコウは彼女の真意が分からず、ナズナと会う事に気後れしてしまう。
彼女を避け夜の町を歩きながらその気持ちを考える。
そんな時、以前も会った酔っぱらいのおじさん達が、何かを真剣に見ている場面に遭遇する。
彼らの視線の先に目をやると遠く歩道橋の上、カップルが口付けを交わしていた。
人がキスしているのを初めて見たコウは激しく動揺する。
そして思考は、
キス
↓
好きな者同士がする行為。
↓
自分はナズナとキスをした。
↓
なんかドキドキするし、これって好きになったって事じゃね?
↓
吸血鬼に恋をした人間が血を吸われると吸血鬼になる。
↓
目的達成、ミッションコンプリート!
といった感じで展開した。
喜ぶコウの後ろにナズナが降り立つ。
コウはナズナに吸血鬼に恋をする事を達成したと告げ、彼女に血を吸ってもらった。
吸血行為が終わり、特に変化を感じなかったコウはナズナに吸血鬼に変化したか尋ねる。
彼女の答えは「なるわけねーだろ、タコ。」だった。
なんで!?と憤るコウにナズナは説明する。
彼の気持ちの昂りは恋心では無く性欲だと。
どうやらコウはキスされて発情していたようだ。
またしてやろうか?と軽く聞くナズナにコウは初めてだったのにと声を荒げる。
ナズナは奇遇じゃん、アタシもだよと返した。
コウは一瞬思考停止し、その後自分でいいのかと尋ねた。
それにナズナはなんで?と笑う。
続けて「キスって友達同士でするやつじゃん」と軽く答えた。
感想
今回はナズナのお仕事、添い寝屋について描かれました。
その添い寝屋の客である会社員の白河とコウの会話が印象に残りました。
彼らが語る夜の魅力。
何となくですが分かる気がします。
深夜というよりは早朝に近い時間帯、車の全く走っていない道路。
人気のないコンビニの駐車場、誰もいない商店街。
昼間は多くの人でごった返している場所がまるで別世界の様に静まり返る。
そんな場所を一人歩いていると感じる気持ち。
心細さと同時に一人である事の安心感。
うーん、安心感というよりは誰にも咎められない、あれこれ指図する人間がいない事への安堵感?
上手く言えませんが、一人の夜は暖かく冷たく、酷く心地よかった覚えがあります。
まとめ
第二巻もエロそうでエロくない、ちょっとだけエロいエピソードのオンパレードでした。
次巻も新キャラクターの登場等、面白くなりそうです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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