魔もりびと 1 ヤングキングコミックス
著:東裏友希
出版社:少年画報社
国一つ飲み込んだという伝説のドラゴン。
山だと思われたそのドラゴンが百年と少し前、突然その口を開ける。
その開いた口の先、ドラゴンの腹の中には広大なダンジョンが広がっていました。
登場人物
アリアリス
エルフの女性レンジャー
レンジャーはダンジョンでは道案内等、様々な知識でパーティをサポートする。
しかし、彼女はかなりおっちょこちょいで幾つもパーティを首になっている。
ホッブ
ホブゴブリンの子供
半人半ヤギの家に憑く魔物。
家事手伝いをしてくれる、ノーム的な存在らしいが、彼は余りその意味では役に立っていない。
ルモン
白髪白髭の老人
魔物から子供を預かる魔もりびとをダンジョン内で営んでいる。
置き去りにされたアリアリスを助けた。
ゴーレムの子供
傷付いたゴーレムが預けた子ゴーレム
子供といっても三メートルぐらいはありそう。
喋る事は出来ず、行動自体は人間の幼児と変わりない。
カズボーン
ダンジョンで死んだ契約者を連れ帰る蘇生屋
黒髪鮫歯で黒子の青年。
死体を魔法で仮死状態にし、自在に使役出来る。
なんか霊幻導師を思い出す。
ルル
カズボーンが連れたケルベロス
頭が三つのチワワ。
サイズもチワワサイズだが、カズボーンは契約していない死者を餌として与えていた。
ヴィーヴィルの子供
額にザクロ石という宝石を持つ女性のみの種族の子供
ヴィーヴィルは美しい容姿をしており、人間の男を誘惑し子種を貰い繁殖する。
彼女はホッブを気に入ったようだ。
シグル
ダンジョン内で採れる魔石を加工する宝飾師
番犬代わりに飼っている財宝を守るファーブニル(竜)の世話をアリアリスに依頼する。
ファーブニル
人と竜のどちらの形態にもなれる竜
現在はシグルに枷を嵌められ、その事でどっちつかずの姿をしている。
あらすじ
レンジャーとして道案内役としてパーティに参加していたアリアリス。
彼女は無数のマンティコアに襲われ、毒を受けた事でパーティメンバーから見捨てられダンジョンに置き去りにされてしまう。
それも仕方のない事かもしれない。
彼女は参加していたパーティでもミスを連発していたのだ。
おっちょこちょいな彼女は、その事で何度もパーティを首になっていた。
いわば彼女はパーティでは完全にお荷物だったのだ。
そんな夢を見ていたアリアリスを起こしたのは、ホブゴブリンのホッブ。
見捨てられた後、彼女を拾ったのはルモンという老人だった。
彼はホッブと竜の腹の中のダンジョン内(ダンジョンと言っても青空のした木々が茂り川や谷、山が存在している)の家で暮らしながら魔物の子供を預かる魔もりびとだった。
感想
ファンタジーに登場する魔物達。
そんな魔物にも当然子供がいて、狩りの間など子供を預ける託児所がある。
この作品はそんな託児所的な事を生業とする老人ルモンと、彼の下で地上に帰る事を夢見ながらその為の資金を稼ぐ、エルフのアリアリスの日々を描いた物です。
今回登場した魔物はアリアリスが見捨てられる原因となったマンティコアの他、ゴーレム、ケルベロス、ヴィーヴィル、ファーブニル等。
多くのファンタジーと共通している者もいれば、独自の解釈で描かれた魔物(チワワケルベロスとか)もいて読んでいてとても楽しかったです。
まとめ
登場する魔物が基本、子供という事で凶悪なイメージのマンティコアとかも何だか可愛かったです。
次回はどんな魔物が登場するのか、今から楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
こちらの作品は少年画報社の公式サイトにて冒頭部分がお読み頂けます。
作者の東裏友希さんのTwitterはこちら。