Driving Doctor(ドライビングドクター) 黒咲 1 ニチブンコミックス
原作:神尾龍
作画:ユウダイ
医療監修:福本祐一
出版社:日本文芸社
突然の事故や発作等、一分一秒を争う救命救急の現場。
そんな救命救急を担う医師、黒咲玲(くろさき れい)。
彼は今日も命を救う為、自らハンドルを握り救いを求める患者の下に駆け付ける。
登場人物
黒咲玲(くろさき れい)
仁成大学付属病院、救命救急センターの救命救急医
黒髪顎鬚の鋭い目つきの男性。
医療技術、運転技術ともに一流の腕を持つ。
患者の命を救う事を最優先する。
歯に衣着せぬ物言いとぶっきらぼうな態度、仕事に妥協しないその姿勢から、彼についた看護師は早々に移動を願い出る者が多い。
水樹舞(みずき まい)
黒咲に同行する事になった新人看護師
茶髪ショートの女性。
当初は黒咲の乱暴な言動や運転に噂通りだと怯えるが、命を救おうとする姿勢、そしてその高い技術に信頼を深めていく。
里見菜緒子(さとみ なおこ)
仁成大学付属病院患者サポートセンターのソーシャルワーカー
黒髪眼鏡の色っぽい女性。
様々な理由で医療費を払えない患者の相談に乗っている。
白河凌(しらかわ りょう)
仁成大学付属病院外科教授
眼鏡イケメン。
かつては黒咲のライバルだった外科医。
黒咲とは友人だった模様。
あらすじ
仁成大学付属病院の小児科に勤めていた看護師の水樹舞。
彼女は救命救急センターに移動となり、そこで働く救急救命医でも余り評判の良くない男、黒咲玲と組む事になった。
その勤務初日、挨拶さえ出来ないまま舞は黒咲の操るドクターカー患者の下へ台風の中向かう。
回転等を回し、サイレンを響かせながら猛スピードで患者の下に車を走らせる黒咲。
途中、赤信号に突っ込み舞の心臓は跳ね上がる。
そうこうしながら辿り着いた先いた患者は腰を痛めた老人だった。
この程度ならわざわざ来る必要は無かったのでは、そう口にした舞に救急隊員の男性が、自分達では診断を下せないので黒咲が直接診た事に意味はあると告げる。
更に続けて、無駄足は喜ばしい事だと黒咲はいつも言っている事を付け加えた。
その後の移動中、無線に出動要請が入る。
交差点付近で軽自動車とトラックが接触事故を起こし、軽自動車の運転手の女性が車内に取り残されている様だ。
無線を聞いた黒咲は台風で倒れた道路上の木をドリフトで回避、スピードを緩める事無く峠道を事故現場まで向かった。
現場の車にはハンドルで胸を強打した女性と後部座席で痙攣している幼い少女が乗っていた。
黒咲は舞に指示し抗痙攣薬を少女に投与。
彼女を急性髄膜炎と診断し駆け付けた救急車に少女を託した。
その後、母親である運転手の女性の処置をそのまま開始する。
オペの準備だ!
そう言った黒咲に舞は驚きの声を上げる。
野外、それもこんな台風の中で!?
そんな舞に黒咲は声を荒げた。
台風だろうが竜巻だろうが命は待ってくれない!!
俺達が諦めればその子は母親を喪う!!
とっととやれ!!
余りに高圧的な黒咲の言い方に憤りながらも、舞はオペの準備を整えるのだった。
感想
病院で救急車の到着を待つのでは無く、自ら現地へ向かいその場で診断治療を行う救命医、黒咲玲と彼の助手となった看護師、水樹舞の活躍を描いた作品です。
今回は第一話の事故を起こした女性の他、風呂で溺れた男児、オーバードーズ(薬の過剰摂取)をした女性、建設現場で鉄骨に足を貫かれた青年、心筋梗塞を起こした県議会議員等が描かれました。
作品は救命救急だけでなく、命の危機に瀕した背景の他、医療にまつわる金や政治の動き等も組み込んで展開していきます。
医は仁術と言われますが、医療行為を行うしても薬や器具等、あらゆる物にお金は必要です。
更に医師も人であり生きる為には報酬が必要でしょう。
昨今では医療に対する公的な補助も財政規律を理由に引き締めが行われている様に思います。
ですが今回のコロナの様な大規模な事態で財政規律、つまりお金の問題をどうこう言うのは間違っている様に感じます。
命は失われれば二度と戻って来ません。
財政規律、プライマリーバランス黒字化目標。
そんな物が命より大事だとはとても思えないのです。
瀕死の状態で病院に受け入れ拒否されたら。
それが自分や家族の誰かである可能性は、いつだってゼロじゃない筈なのですから……。
話が逸れましたが、作品はとても熱い命を救う為に奔走する人達の物語でした。
出て来る女性は美人が多く、おっさんは大体ブスだったのが面白かったです。
まとめ
元は凄腕の外科医だった黒咲、彼が何故、その道から離れ救命救急医というハードな現場を選んだのか。
色々先が楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
こちらの作品は日本文芸社の公式サイトから第一話が無料で閲覧いただけます。
作画担当のユウダイさんのTwitterアカウントはこちら。