ヴィンランド・サガ5 アフタヌーンKC
作:幸村誠
出版社:講談社
11世紀のヴァイキングをモチーフに描かれる物語。
スヴェン王の支配するダーツを目指すアシェラッドたちは、冬を越すためマーシア伯領の農村を襲撃、村人を殺害し村人になりすまし村にこもります。
しかし襲撃を逃れた村の娘、アンによりアシェラッドたちの存在が敵側に漏れてしまいます。
王子を手に入れようと、トルケルも動き出しました。
あらすじ
村に隠れている事が、気付かれたと察知したアシェラッドは村を捨てて行軍する事を選択。
その過程で、戦闘に見せかけラグナルを暗殺した。
アシェラッドは、ラグナルの庇護をクヌートから取り除き、彼を為政者として成長させようと考えていた。
死の間際、ラグナルからクヌートが、スヴェン王から切り捨てられたことを聞いたアシェラッドは、王子が成長する事を期待して計画を続行した。
アシェラッドは、ついてこれない者は去らせ、残ったものを引き連れ村を後にした。
行軍中、部下の反乱を感じたアシェラッドは、ビョルンとトルフィンに王子の護衛を指示し、先行させた。
アシェラッドは、反乱した部下に独り立ち向かう。
感想
今巻ではクヌートとの近習として仕えていた、ラグナルが命を落とします。
アシェラッドは、クヌートをラグナルから切り離すことで、彼を成長させようと目論んだのでした。
ラグナルとクヌートの関係は、家臣と主というよりは、父と子に近く、ラグナルという笠の下では、クヌートは何時まで経っても一人で立つことのできない、子供のままだったでしょう。
平時なら王族である彼は、それでも生きていけたでしょうが、戦乱の続く世界で、国を割るかもしれない彼の存在は、王にとって邪魔者でしかありません。
アシェラッドの行動は、自分の目的のためではありますが、クヌートが生き抜くためには、必要だったと感じます。
まとめ
漫画的表現とはいえ、トルケルは人間という枠を外れている気がします。
流石に馬を拳一撃で吹き飛ばすのは、やり過ぎだと感じました。
面白いけど。
お読みいただき、ありがとうございました。
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