狩猟のユメカ 3 イブニングKC
著:古部亮
出版社:講談社
オリックスのシュージャーとタッグを組み、異変の起こった世界でサバイバルをしていた猟師のユメカ。その道中で出会った少年、チナツ。
彼を同じく動物と組んだナザル率いる集団に奪われたユメカは、仲間のゾフィーや新たに仲間に加わったニホンザルの文太と協力し、チナツ奪還に動き出します。
しかし、その作戦の最中、ナザルの仲間、グレタとエンマを下したユメカの前に現れたのは救出対象だったチナツ、その人でした。
登場人物
キング
巨大なヘラジカ
その巨体に加えナザルが作ったクラスIVの防弾チョッキを着こみ、ユメカの持つスラッグ弾でも倒す事は難しい。
あらすじ
救出しようと動いていたユメカにチナツは弓を引いた。
チナツはナザルからユメカの本質が人殺しだと聞かされ、酷く狼狽していた。
ユメカを信じたい、だが銃声を聞き向かった先ではナザルの仲間、エンマが火殺傷弾の衝撃で地面に倒れていた。
彼はユメカがエンマを撃ち殺した事と思い、その事に異常な忌避感を抱いている様だった。
そんな様子のおかしいチナツを見て、ゾフィーはエンマの頭に斧を翳し弓を下ろさないと惨い事になるとチナツを脅す。
更に脅迫じみた説得を続けたゾフィーにエンマのパートナーである狸が、腹巻に仕込んだ催涙液を顔面ダイブで浴びせた。
視界を封じられたゾフィーは温存していたハイイログマ、ジンゴを呼び込む。
咄嗟に反応しジンゴに矢を放ったチナツだが、ジンゴの分厚い毛と肉体に矢は通じなかった。
そんな混乱の中、拘束されていたグレタの指を相棒のキティブタバナコウモリのバオラが解放する。
グレタはすぐさま反撃に移り、肉叩きをユメカの足に振り下ろした。
その隙を見逃さず逃走を図ったグレタとチナツ。
逃走しナザルにクマの存在を知らせる事を優先したグレタだったが、ユメカの放った銃弾は彼女の背中を撃ち抜いた。
感想
この巻で狩猟のユメカは一応完結となります。
一応と書いた通り、物語的には全然終わっておらず伏線回収も全く為されていません。
ユメカやチナツの過去、冒頭で描かれた武装したオランウータンやゴリラを連れた少女との対決等、見たい場面は沢山あったのですが……。
この巻ではナザルの連れていたヘラジカのキングとの戦いがラストバトル的な感じで収録されています。
個人的には多彩な銃器と、動物たちの持つ固有の能力を合わせたサバイバルバトルという嫌いな要素が全く無い作品だったので是非完結まで続いて欲しかったのですが……本当に残念です。
まとめ
面白くても売れないと続けられない。
そういう作品に出会うたび、なんだか切なくてやるせなくなります。
どうか好きな作品があるなら思いっきり応援してほしいです。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。