漫画完結作品

トライガン・マキシマム 第二巻 あらすじ・見どころ・感想

投稿日:2019年2月27日 更新日:

ハンドガントライガン・マキシマム 2 YKコミックス
作:内藤泰弘
出版社:少年画報社

血界戦線の内藤泰弘さんの描く、SFガンアクションです。
今回はヴァッシュが動き始めた事に気付いたレガートのエピソードから物語はスタートします。

広告

#4 ウルフウッド あらすじ

ウルフウッドと二人、旅に出たヴァッシュは、古い知り合いと落ち合い、装備と左腕を新調する。
その街で起きた事件で、ヴァッシュはウルフウッドから、必ずどちらの命を優先するか選択を迫られる事になると宣言される。

死者を出さず事件は収束したが、それはヴァッシュの力ではなく、結果的にそうなっただけだった。

一方、ヴァッシュが動き始めた事を察知したレガートは、ヴァッシュの下にGUNG-HO-GUNSを送り込むのだった。

GUNG-HO-GUNSの一人、雷泥・ザ・ブレードを退けたヴァッシュは、彼に人斬りを止め普通の暮らしを送るよう告げ、立ち去ろうとする。

しかし、己が研鑽した剣への執着を捨てられない雷泥は、刀を手に取りヴァッシュの背に向けて技を放とうとする。
ウルフウッドはそんな雷泥を撃ち殺した。

ヴァッシュはウルフウッドを殴り、何故撃ったと詰め寄った。
ウルフウッドはヴァッシュを投げ飛ばし、自分が撃たなければ、やられていたのはお前だと答える。

ヴァッシュは刃を射出するためのトリガーは、まだ引かれていないと話す。
それを聞いたウルフウッドは、そいつが撃つのを止めていたとでもいうのかとヴァッシュに怒る。

怒るウルフウッドに、それは分からないが、その時は避ければいい。
殺してチャンスを奪うよりましだとヴァッシュは答えた。

その答えを聞き、ウルフウッドはヴァッシュの襟首をつかみ叫んだ。

「いい加減にさらせ!!この偽善者が!!
トンガリ、オンドレは汚い。
自分の手は汚さんくせに、綺麗事ばかりぬかすんや。」

ウルフウッドは銃を抜き、それをヴァッシュに握らせ、自分の額に押し付けた。

「撃て」

自分が間違っているなら、引き金を引け
その代わり、汚れ役もバトンタッチだ。
次から邪魔者を消すのに躊躇するな。

「キッカケになるなら、安いもんや。
 命くれたる」

引き金を引かないヴァッシュに、ウルフウッドはヘタレがと吐き捨てた。
それに対し、ヴァッシュは弱虫はお前の方だと返した。

「なんでもかんでも、
 あっさり見限っている。」

そう話したヴァッシュに、おんどれが見限らなさ過ぎなんやと答える。
ヴァッシュは、そんな辛そうな目をして何いってんだと話し、続けた。

以前、ウルフウッドは、ヴァッシュの笑い方がカラッポだと言った。
だが今のウルフウッドは、心が悲鳴を上げているのに、無理矢理、鬼になっている。
そんな風にみえるぜ…

そう話すヴァッシュ達を、GUNG-HO-GUNSの一人、ザジ・ザ・ビーストが見下ろしていた。

トニムタウンで二人が話していた頃、ブロウアップ・ヒルのバーにコートの二人連れが入って来た。
カウンターで、バナナサンデー、ガトーミルフィーユとセイロンティーのセットを頼んだのはメリルとミリィだった。

二人はエドワーズまでの足を探し、トマ牧場のトラックに便乗することに成功する。
メリル達の後任となった男の不正が発覚し、結局彼女達がヴァッシュの担当として派遣される事になったのだ。

報告書を読みながら、ドライバーの女性とヴァッシュついて話していると、荷台のトマが騒ぎ出した。
その時、ミリィが空を飛ぶ船の様なものを発見する。

船はトラックの上を通り過ぎ、砂漠に轟音を響かせ不時着した。
駆け寄ったメリル達が見たのは、倒れ込みヴァッシュの名を口にする少女、ジェシカの姿だった。

今回の見どころ

・刀と銃の異種戦闘
今回登場する雷泥・ザ・ブレードは、SFチックではありますが、紛うことなき侍です。
銃が支配する星で、彼は刀一本で生き抜いてきました。
ヴァッシュとの銃対刀の対決は迫力満点です。

広告

感想

今回は、雷泥との勝負において、ウルフウッドが彼を殺したことを起因とした、ヴァッシュとウルフウッドの、考え方の違いが語られました。

どんな悪人でも殺さず、やり直すチャンスを、自らが傷つきながらでも求めようとするヴァッシュ。
かたや自分や仲間を守るためなら、殺人も厭わないウルフウッド。

二人の考え方は平行線をたどります。
ウルフウッドの過去を断片的に織り交ぜながら、彼はヴァッシュが人では無いから、他人を救う余裕があるのではないかという考えに辿りつきます。

ウルフウッドの立ち位置は、読者の目線を代弁しているように感じます。
死がすぐそばにある状況で、誰も殺さず、しかもGUNG-HO-GUNSという、自分の命を狙う殺人鬼たちの命をも救おうとする。

ヴァッシュの行動は常識的に考えれば、常軌を逸しています。
その答えは物語が進むにつれ、彼の苦悩とともに明かされていきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのjasongillmanによる画像です。
広告

-漫画完結作品
-, , , ,

関連記事

海

師匠シリーズ コミカライズ版 第六巻 -四つの顔- あらすじ・感想

師匠シリーズ 6 -四つの顔- ヤングキングコミックス 漫画:片山愁 原作:ウニ 出版社:少年画報社 web発の人気オカルト小説のコミカライズ版の第六巻 この巻には、海、月の湧く沢、すまきの話、四つの …

蟹

ノー・ガンズ・ライフ 第二巻 あらすじ・感想

ノー・ガンズ・ライフ 2 ヤングジャンプコミックス 著:カラスマタスク 出版社:集英社 ベリューレン社が作り出した拡張者の二人の少女、アンとエンデ。 その一人、アンの願いを受けて、鉄郎は暴走するもう一 …

リボルバー

いちげき 幕末一撃必殺隊 コミカライズ版 第六巻 登場人物・あらすじ・感想

いちげき 6 SPコミックス漫画:松本次郎原作:永井義男出版社:リイド社 御用盗司令官、相良襲撃。昼間の江戸、雨天とはいえ人の行き来する金杉橋での襲撃は無関係な人を巻き込み、混乱は拡大していきます。原 …

卓球台

りこさんブッチギリです! 第三巻 あらすじ・感想

りこさんブッチギリです! 3 ヤンマガKC 著:大田均 出版社:講談社 団体戦に出場した青空卓球部。 りことアキは安定した強さを見せるも、やはりムツとタマキは苦戦する。 しかし試合の中でその二人も練習 …

椰子の木

バトル グラウンド ワーカーズ 第一巻 登場人物・あらすじ・感想

バトルグラウンドワーカーズ 1 ビッグコミック著:竹良実出版社:小学館 「亞害体」と呼ばれる未知の生命体が、世界各地に現れた世界。そんな世界で人類を守る為、「RIZE(ライズ)」という人型兵器と神経を …

DMMコミックレンタル

広告
広告
田中
読んだ本の紹介等しています。
本を選ぶ際の一助になれば幸いです。