この世界は不完全すぎる 3 モーニングKC
著:佐藤真通
出版社:講談社
完全体感型VRゲーム「キングス・シーカー・オンライン」
そのゲームのデバッガーであるハガは、ログアウト出来なくなった原因を探しつつ、各地のバグを地道に調査し報告していました。
そんなハガが出会ったデバッガーのアマノが所属していた、デバッグ会社(株)アソビング。
その社長である酒井他、アソビング従業員たちはログアウト出来ない事で開き直り、デバッグモードを使い世界を好き放題荒していました。
ただ、酒井は何でも出来る世界を楽しんでいたの従業員とは違い、帰還する事を望んでいました。
従業員達はそんな酒井を排除、城に潜入し彼らのデバックストーンを奪おうとしていたハガ達を見つけ追い詰めます。
登場人物
加賀見アキラ(かがみ あきら)
(株)エンタメイション所属のデバッガー
エルフの女性のアバターのデバッガー。
ログアウト出来ない事でキングス・シーカーの世界で真っ当に生きようと決意する。
人当たりのいい陽気な人物だが、悪質なデバッガーを容赦なく排除する等、過激な一面も持つ。
ゲーデル
モラヴィ集落の若者
金髪で巨躯の若者。
ハガと同業であるデバッガーヤマナカに、NPCでありながらシーカーとしての力を与えられた。
あらすじ
発見され城から逃げようとしていたハガ達を、アソビング従業員はデバッグストーンの力を使い追い詰める。
彼らは元々仲間で細かい作業の得意なアマノを、再び仲間に引き入れようと戻ってこないかと持ち掛ける。
アマノはその提案に歩み寄る姿勢を見せた。
そんなアマノに従業員の一人が「逃げてゴメンなさいって土下座」と条件を出す。
かつての仲間が浴びせる心無い言葉の中、地面に突いたアマノの手を従業員の一人が手にしたナイフが貫く。
従業員たちは仲間意識からアマノに提案した訳では無く、便利な手下が欲しかっただけだった。
従業員たちがアマノを嘲り笑う中、アマノは魔法を発動。
突風(ガスト)を使い従業員たちを城外へと吹き飛ばした。
しかし従業員たちは外に繋がる通路内を吹き飛ばされながらも、嘲りを止めなかった。
アマノが使った魔法は風で人を数十メートル吹き飛ばすだけ、何の殺傷能力も持たない精霊使い魔法(シャーマンマジック)の基本魔法だったからだ。
戻ってすぐ殺すか、そんな事を言って笑っていた従業員たちだが、城から出た場所の空中で気付けば固まり動けなくなっていた。
実は城の通路にはボディーチェックがあり、それは読み込み時間を稼ぐ目的でなされていた。
その読み込みを無視して通路を通り抜けたアソビング従業員たちは、ゲーム処理の問題で全員フリーズしてしまったのだ。
ハガ達は停止した従業員たちからデバッグストーンを入手、ついでにポーションを手に入れ傷付いた体を癒したのだった。
感想
今回は冒頭、酒井の会社で(株)アソビング従業員達との戦いから始まり、生きていた酒井、ルゥの復活、二コラの武器、新たな仲間、NPCのシーカーゲーデルと彼の住む集落の様子が描かれました。
その中でも、新たな仲間であるアキラ存在が気になりました。
アキラは彼女はキングス・シーカー・オンラインの世界の住人として自然に生きて行こうとしています。
彼女(彼?)は自然を乱す酒井の様な存在を敵視しており、何の躊躇もなく一刀両断にしました。
そんな彼女にメタAIであるテスラの事、NPCである二コラを連れ回している事を知られればハガはアキラと敵対するのではと、少し不安になりました。
まとめ
今回のラスト、デバッガーにシーカーにされたゲーデルの集落では彼の排除が画策されていました。
村を守っているゲーデルに一体どんな問題が起こっているのか、彼をシーカーにしたヤマナカの目的は……先が気になります。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。