ぽんこつポン子 9 ビッグコミックス
作:矢島圭太
出版社:小学館
脳梗塞で倒れたゲンジ。
幸い症状は軽く、後遺症等は残らない様でした。
しかし、ゲンジの子供達は母親であるちあきの件もあり、父親のゲンジについてどうするべきか話し合いを始めました。
登場人物
一郎(いちろう)
ゲンジの息子
気難しそうな眼鏡の男性。
長男。
さちよ
ゲンジの娘
ソバージュで姉御肌の女性。
バツ一。
ゲンジが倒れた事で彼との同居を申し出る。
長女。
あらすじ
脳梗塞で倒れたゲンジの事で長男の一郎は、末っ子で次男の二郎(ゆうな父)の家の家に行った事で無茶させたのではと彼を責める。
そんな一郎を長女のさちよが諫める。
さちよはその後、話をゲンジに戻し東京の病院できちんと検査した方がと口にする。
しかし、それを聞いて一郎が懸念した通り、ゲンジは話を切り出した息子たちに怒声を浴びせた。
いまでのピンピンしているのに二週間も入院しないといけない、そうぼやいたゲンジに一郎はちゃんと検査した方が安心だと返す。
そのまま、知らない土地で死ねってのかよ。
その言葉に一郎の顔に怒りがよぎる。
そんな一郎から目を背けたまま、ゲンジは無言を通した。
この二人にはゲンジにとっては妻、一郎にとっては母であるちあきの入院を巡って確執が出来ていた。
そんな家族のやり取りに一緒に暮らして来たポン子は、ロボットだという事で口を挟ませては貰えなかった。
感想
今回は前巻のラストで倒れたゲンジの入院から始まり、彼の娘さちよの同居、ゲンジとさちよの過去の記憶違い、二人の同居生活をみたポン子の決断、ポン子とポン子姉との旅の模様等が描かれました。
作中、ゲンジとさちよが一緒に暮らし始めた事で、ポン子は自分の役目は終わったと姉と共に旅に出ます。
ですが、恐らくポン子がいなければ偏屈なゲンジと気の強いさちよの同居生活は遠からず終わっていた様に思います。
ポン子が同居の始まりに緩衝材となり、二人を歩み寄らせた事で彼女がいなくなっても二人の暮らしは破綻しなかったのだと思いました。
またポン子は自分がいる必要は無いと判断したようですが、彼女がいないとゲンジはなんだか寂しそうでしたし、彼の家も少し暗くなった様に感じました。
やっぱりちあきが考えた様に、ゲンジにはポン子が必要だと今回読んでいてそう思いました。
まとめ
この作品は次巻である十巻で完結の様です。
どんなラストになるのか、さびしいけれど楽しみです。
こちらの作品はビッグコミックBROS.NETにて第1話~3話までが無料で閲覧いただけます。
作者の矢寺圭太さんのTwitterはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。