ギャルとぼっち 2 ガンガンコミックスpixiv
著:朝日夜
出版社:スクエアエニックス
陰キャでぼっちな河合陽菜(かわい ひな)とクラスメイトのギャル、陽キャ林原伽耶(はやしばら かや)の高校生活を描いた作品、完結巻。
この巻では陽菜と伽耶だけでなく、彼女らの周囲の人々にもスポットライトが当てられました。
登場人物
剛田那美(ごうだ なみ)
黒髪ロングのクール系女子
伽耶の友人。
現在ダイエット中。
前田(まえだ)
陽菜のクラスメイト
太眉口元黒子のショートボブ女子。
友人内ではお笑い担当の様な立ち位置。
美羽(みう)
前髪パッツンでお下げな女の子
SNSでのやり取りに疲れを感じている。
柳(やなぎ)
年配の女性教師
生徒達の未来を考え、校則にそぐわない化粧にも理解を示す。
あらすじ
人間関係が苦手でぼっちを貫いていた女子高生、河合陽菜。
彼女は陽キャなクラスメイトのギャル、林原伽耶にグイグイと迫られ、何だかんだで大事な友人として関係を育んでいた。
そんな陽渚だったが、女の子同士の関係ではクラスのヒエラルキーで言えば上位の伽耶と陰キャな陽菜が仲良くしている事は、陰口の対象となっている様だった。
陽菜と伽耶では釣り合わない、伽耶が優しさで構っているだけ。
そんな話をトイレの個室で陽菜は聞いてしまう。
話を聞いて陽菜が暗い気持になっているのを他所に、同様に個室に入っていた伽耶が登場しその女子たちに話しかける。
伽耶は話を聞いていたが、超間違ってると女子たちに指摘した。
伽耶が構っているのではなく、自分が陽菜に構ってもらっている。
それに対し、女子たちは伽耶は沢山友達がいるんだから、あの子でなくてもと返す。
女子たちの言葉を聞いた伽耶は
「大丈夫、あーしもひなも友達は自分で決めれるから!」
と笑顔で答えた。
伽耶の言葉を個室の中で聞いていた陽菜は、相変わらず私の友達はかっこいいとこっそり心の中で思うのだった。
感想
今回は冒頭のトイレでの陰口から始まり、黒板消し、体力測定、ダイエットと拒食症、お笑い担当とメイク、自分らしさ、SNS受け、同調圧力とホントの気持ち、柳先生、吸い込まれそうな青空、気になるあの娘、クリスマス、そして書き下ろしとして修学旅行、卒業式、その後の二人などが描かれました。
その中でも今回印象に残ったのは、自分らしさのエピソードでしょうか。
内容的には中学時代、好きだった先輩の好みに合わせて黒髪ショートにした伽耶が、自分が自分でなくなった様に感じたというお話でした。
心が外見に現れる、それは自信であったり心の余裕であったりする様に思います。
逆に外見に気持ちが引っ張られるという事も、往々にしてある様に思います。
ファッションによって自分に自信が持てたり、正装をする事で気持ちが引き締まったりする事は誰しも経験があるのでは無いでしょうか。
伽耶はギャルである外見と中身が、とてもマッチしていたのだと思います。
それを先輩の好みに無理やり合わす事でコレじゃ無いと強く感じたのでは無いでしょうか。
人は自分の為に自分の人生を生きていて、決して誰かの為に生きている訳では無いと思います。
それぞれが好きな姿で、他人の目やこうあるべきといった常識にとらわれず、心のままに生きていけたらいいな。
エピソードを読んでいてそんな事を思いました。
まとめ
完結巻でも伽耶は無敵で素敵でした。
可愛い絵柄とタイトルからは余り想像出来ないかもしれませんが、生きる上で大事な色んな事に気付かされるそんな作品でした。
朝日夜さんの次回作もとても楽しみです。
この作品はpixivコミックにて一部無料で読む事が可能です。
作者の朝日夜さんのTwitterはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。