葬送のフリーレン 4 少年サンデーコミックス
原作:山田鐘人
作画:アベツカサ
出版社:小学館
回復魔法に非凡な才を持つ僧侶、ザイン。
酒好きだったかつての仲間、ハイターよりも生臭なそのザインを仲間にする為、フリーレンはあの手この手で彼をパーティーへ勧誘するのですが……。
登場人物
ザインの兄
故郷の村で神父をしている。
眼鏡を掛けた長髪の優し気な青年。
オルデン
北側諸国の一つ、要塞都市フォーリヒの領主
隻眼の鋭い目つきの男。
北側諸国の三大騎士の一つ、オルデン家の当主。
戦死した息子、街の英雄ヴィルトに似た戦士のシュタルクに、魔族との戦いに備え士気を保つ目的で影武者を依頼する。
フォル爺
ドワーフの老戦士
長い白髭、兜に大剣を持った皺皺の老人。
その見た目からは考えられない程の達人。
人間だった妻の愛した村を守る為、今も戦っている。
長寿のドワーフの中でもかなりの高齢で少しボケて来ているようだ。
戦士ゴリラ
僧侶ザインの幼馴染
ザインを冒険に誘っていたが、それを断った彼に「三年後に帰って来る」と言い残し町を出る。
ゴリラは本名では無く、人の心にインパクトを与える為付けた異名の様だ。
ユーベル
ジト目で黒髪の魔法使いの少女
魔法使い資格試験の受験者の一人。
かなり危ない性格。
あらすじ
煙草に酒、そして賭博と女神に仕える僧侶とは思えないザイン。
そんな彼をフリーレンは旅の仲間に加えようと奔走する。
しかし、軽い調子で飄々と生きている風なザインだったが、冒険に出て村を離れる事だけは頑なに断った。
攻めあぐねたフリーレンはザインの兄である神父に、彼の好きな物を尋ねる。
帰って来た答えは煙草に酒、ギャンブル。そして年上のお姉さん。
年上のお姉さんならいるじゃないか。
そう、フリーレンはもう千年以上生きる、ザインからすれば凄く年上のお姉さんだ。
そんな訳でフリーレンはザインに色仕掛けを仕掛けたのだが、彼の答えはこんなのお姉さんじゃないと、辛そうに顔を顰めた。
そんな場面もありながら、ザインは冒険に出ない理由を語る。
ザインにはかつて自分を冒険に誘った戦士の幼馴染がいた。
三年で戻ると言った幼馴染は十年経つが帰って来ない。
そんな幼馴染の誘いを断った理由、それは村の神父である兄の存在だった。
兄は聖都で司祭になれる程の人間だった。
だが、ザインに故郷を残したいという想いの下、その申し出を断り村に残ったのだ。
兄貴は俺の為に村に残ったんだ。
そう言ったザインに神父の兄は歩み寄りその頬を打った。
彼は言う。
お前と私を一緒にするな!! 自分はあの時の選択を一度も後悔した事は無い!!
それに比べてお前は何だ? いつまで後悔し続けるつもりだ?
穏やかで声を荒げ暴力等振るった事のない兄の行為に驚き、ザインは謝罪し幼馴染を探す為、フリーレンと共に村から旅立つ事を決めた。
感想
今回は僧侶ザインの同行、フェルンの誕生日プレゼント、ヒンメルの指輪、眠りの町、貴族の影武者、ドワーフの老戦士、戦士ゴリラ、フェルンとシュタルク、風邪をひいたフェルン、一級魔法使い試験等が描かれました。
その中でも今回はドワーフの老戦士、フォル爺のエピソードが印象に残りました。
昔、ワンピースでヒルルクが言っていた様に記憶しているのですが、人が本当に死ぬのはその人がこの世を去り、誰もその人の事を口にしなくなった時では無いでしょうか。
現在は動画や音声等のデータという形で人が生きた証を長く残せる様になりました。
ですが、データはその人の一面を切り取った物に過ぎず、完全な為人を表している物では無い筈です。
フリーレンが作中で語るかつての仲間達の逸話。
それを語っている時、確かに勇者ヒンメルも僧侶ハイターも、彼女の中で生きている。そんな事をエピソードを読んでいて感じました。
まとめ
今回のラストは北上する為、フリーレンと弟子のフェルンが魔法使いの資格試験を受ける事になりました。
色々、癖のありそうな受験者達との試験、どうなるのか楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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