鋼鉄のウツィア 2 ボーダーコミックス
作:稲田晃司
出版社:リイド社
バイソンの騎士王、トマシュ卿と戦い右腕を砕かれたウツィア。
一度は依頼を断った蒸気技師ルーシーはその戦いを見て、ウツィアの義手の修理を請け負います。
しかしウツィアの義手は数百年前の技師クスプの手によるもので、その技術は現在失われてしまった物でした。
ルーシーは義手を修理する手掛かりを求め、ウツィア達と師匠であるカントルのいる街、クラクフに向かいました。
しかしその街は国軍の守備隊フサリアに支配されていて……。
登場人物
ウラデク・コモロフスキ
フサリアの準下士官
金髪オカッパの青年。
元はクラクフの岩塩抗を所有していた家の生まれ。
クラクフの街がフサリアに支配された時、その所有権を奪われた。
ウツィア達を捕縛し解放を条件に、半ば強制的にある仕事を依頼する。
ゴーレム
蒸気騎士
鉄の街アストラバで開催されている蒸気騎士トーナメントのチャンピオン。
大鉈と大盾を装備した巨漢の騎士。
その重装にも関わらずパワーだけでなくスピードにも優れている。
導師レウ
トーナメントの主宰者
フードで顎鬚の黒い噂の絶えない男。
蒸気騎士ゴーレムの主。
怪しい魔術的な術を使う。
あらすじ
ルーシーの師匠が住むという蒸気甲冑発祥の地、クラクフ。
その街に辿り着いたウツィア達だったが、街は国軍の守備隊フサリアによって支配されていた。
何とか街には入れたものの、ウツィアは守備隊長であるアルベルトに目を付けられてしまう。
その後、門での調査では判明しなかったウツィアの義手が、フサリアが定める規定に違反している事が発覚。
アルベルトはウツィアを処分すべく街へと飛んだ。
一方、クラクフの街で師匠であるカントルの工房に辿り着いたルーシーは、早速、工房でウツィアの義手の修理に必要な技術の調査、研究を始めた。
試行錯誤をくり返し、何とか修理の目途が立ったルーシーは、ウツィアから傷付いた義手を外し、自身が作った仮の義手をウツィアに取り付けた。
そんなルーシーに恩返ししようと、ウツィアはボイチェフと共に街の市場を訪れる。
手料理を振舞おうと市場を見て回るウツィア達の前に、守備隊長アルベルトが現れフサリアの法を犯していると宣言。
それに反論も釈明もする暇を与えず、アルベルトはウツィアに襲いかかった。
感想
今回はアルベルトの襲撃から始まり、カントルとアルベルトの対決、クラクフの街から脱出、アストラバのトーナメント等が描かれました。
残忍で高圧的な守備隊フサリアの隊長アルベルト。
ウツィアの目標はこの巻で騎士王になる事に決まりましたが、当面の目標はクラクフの街からフサリアを排除する事かなと今回読んでいて感じました。
ただ、フサリアは国軍なので、彼らに攻撃を仕掛ける事は反乱になるのではとも思いました。
ともかく、クラクフに置いていく形になってしまったルーシーとカントルの事が気になります。
まとめ
この巻の終盤、トーナメントを経てウツィアの目標が騎士王になる事に定まりました。
次巻ではフサリアによって圧政を布かれているクラクフにウツィア達は戻る様です。
次の展開が楽しみです。
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お読みいただき、ありがとうございました。