漫画

へんなものみっけ! 第三巻 登場人物・あらすじ・感想

投稿日:2019年9月14日 更新日:

雷
へんなものみっけ! 3 ビッグコミックス

著:早良朋
出版社:小学館

Dr.アンソニー。
彼はイルカの飼育員から転身して研究者になりました。
彼との出会いは透の心にそんな人生もあると気付かせます。

余り知られていない博物館の裏側を描いた作品です。

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登場人物紹介

館長
かなでの森博物館 館長
元爬虫類の研究者。
大学教授退職後志願して博物館の館長になる。
閉館が相次ぐ博物館の現状を憂い博物館や研究者を支えようと館長に志願した。
基本的には掃除してる。

ノコノコ
ケヅメリクガメ
よく館長といっしょにいる。
館長にケンカを仕掛けたりするので懐いているのか微妙。

清棲かがり(きよす かがり)
高校生
清棲の従妹。
猫の生態にハマり町の猫について調べている。

鈴木双葉(すずき ふたば)
恐竜研究者
現在はポストドクターとして就職活動中。

菅正太郎(すが しょうたろう)
透の幼馴染
子供の頃ら虫好き。
それは今も変わらない模様。
夢はアフリカでの虫探し。

各話あらすじ

第18話 館長のお仕事
鯨の掘り出しに参加したナミが友人を連れて博物館を訪れる。
掘り出しや磯の観察会の話をした所興味を持ったようだ。

清棲の手伝いを終え館内を歩いていた透は、一人で展示物を見ているナミを見かける。
話を聞くと友人達には何処にでもいる生き物は余り面白くなかったようだ。

少ししょんぼりした二人に館長が声をかける。
彼は釣りをしようと言い出した。

第19話 なんとパンド
ありふれた生き物はつまらない。
それを聞いた透は奏山にある新しいモノ、珍しいモノの展示はどうかと館長に提案した。

館長も面白いと言ってくれた事で透はその足で奏山に向かった。
山に登った透はそこで植物の研究者立花と出会う。
彼に何をそんなに焦っていると問われ、透は出向はあと二年で終わるそれまでに何か残したいのかもと吐露した。

話を聞いた立花は透に出発を告げた。
えっと問う透に彼は震える巨人に会わせてやると答えた。

第20話 猫娘の恩返し
休館日のある日、買い物を済ませた透は公園で猫達が日向ぼっこをしているのに出くわす。
猫を羨ましく感じながら将来について考えていると、茂みが揺れた。

現れたのは女子高生がだった。
彼女は手書きの個体識別カードを透に見せ、この子見なかったと訪ねた。

第21~22話 雷の化石(前後編)
カヨが幼い頃、雷を怖がり眠れない彼女を母はいつも優しく抱いてくれた。
抱かれるとどんなに激しい嵐の夜も眠りにつく事ができた。

ある嵐の日、博物館に一組の母子が訪れる。
雨宿りで立ち寄ったようだ。
タオルを差し出した透たちに母親は博物館の方ならと巾着袋を取り出した。

彼女は雷の化石ってご存知ですかと透たちに尋ねた。

第23話 ジュラシック・ミュージアム
朝、博物館に着いた透は母からの電話を受け取った。
彼女は透が博物館で働く事はキャリア的に無駄だと思っている様だ。
透らしくないと言う母親の言葉で僕らしく無いかぁとぼんやりと思う。

清棲の部屋を訪ねるとそこには見知らぬ女性がいた。
彼女は鈴木双葉、恐竜の研究者だという。
恐竜の研究者と聞き透は映画を思い浮かべ少し興奮した。

第24話 白銀を飛べ
冬季休業中の博物館、清棲の研究室で透は清棲と二人、山登りの準備を整えていた。
雪山での足跡探しが今回の目的だ。

調査を終え、清棲の用意した食事を山小屋で取った透は落ち込んでいた事を清棲に言い当てられる。

言い当てられた事で透は清棲に自分が感じていた不安を吐き出した。

第25話 けっきょく南極大冒険!
「ずっと好き」という事が無く、見つける事に不安を感じていた透に清棲が示した答えは歩いた道を少し戻ってみて、「ずっと好き」を探せばいいだった。

その言葉で自分を振り返ると一番心を揺さぶったのは、花見の時、清棲が差し出してくれた南極の氷だった。

透は、取り敢えず南極に行くためにはどうすればいいか調べ始める。

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感想

今回は前巻でアンソニーとの出会いで出来た小さな切っ掛けが透の中で大きなモノに変わっていった様に思います。

博物館で働くうち透は効率と合理性に支配されていた自分の生き方に疑問を感じる様になります。

今回の話で印象に残ったのは恐竜学者双葉のお話でした。
恐竜の研究は派手な物ではなく、基本発掘と生態を当時の化石から推測する事で成り立っています。

化石ですから肌の色や羽毛の有無も分からず、資料の無い場所は基本研究者の想像力で補っています。
T-レックスが昔は尾を引きずって動いていたと考えられていたのが現在のような上半身を尾でバランスを取って歩く形になったのも、恐竜と鳥が近接種であると考えられ始めたのも長い研究の成果と言えるでしょう。

大昔に絶滅しもう地球に存在しない生物の研究は、作中双葉が自虐気味に語る様に何の役に立つのかという意見もあると思います。
ですが、生き物の歴史を知る事は生命が辿る未来につながっていると私は思います。

恐竜がどのように進化しどうやって滅びたのか。
何故、恐竜が滅びた環境下で哺乳類や鳥類や他の生物は生き残る事が出来たのか。
恐竜だけで無く学問や研究は、全て人類が生存し発展していく事につながっている気がします。

ただ、純粋にロマンを感じるという部分も大きいですが…。

まとめ

今回、透は自分の本当にやりたい事を見つけました。
彼の夢は狭き門ですがやろうとしなければ可能性は零だったでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この作品はpixivコミックで、第一話が無料でお読みいただけます。
作者の早良朋さんのTwitterはこちら

※イメージはpixabayのPexelsによる画像です。
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