漫画

違国日記 第八巻 登場人物・あらすじ・感想

投稿日:2021年10月13日 更新日:

手を繋ぐ
違国日記 8 フィールコミックス

著:ヤマシタトモコ
出版社:祥伝社

軽音楽部の勧誘で学校のコンコースで歌を披露した朝(あさ)。
その動画を叔母の槙生(まきお)が持っていた事で、彼女が友人のえみりとラインのやり取りをしている事を朝は知る。

えみりは自分の親友で、その親友と親代わりの槙生がラインで交流している。
その事で朝はなんだかモヤッとしてしまうのだった。

広告

登場人物

しょうこ
えみりの恋人
ショートボブの女の子。
えみりと同じ塾に通っている。
彼女の両親は彼女がレズビアンである事を受け入れているようだ。

あらすじ

槙生とえみりがラインしている事を知った後日、昼休み、朝は話題としてその事をえみりに振ってみた。

何の話すんの?

そう聞いた朝に言葉を濁しつつえみりは答えを返す。
会話を続ける内、軽音部の後輩が話していた朝の両親の事になり、朝は会話における地雷の事を口にした。

「じゃ 女の子が好きなの?」

ずっと秘密にしている事。
えみりは現在、同じ塾に通うしょうこと付き合っている。
しょうこは親にもレズビアンである事を打ち明けているが、えみりは親にも親友の朝にもその事を打ち明けてはいなかった。

だがその日、えみりは付き合っている女の子がいると朝に告げた。
大好きな人が出来た事、自分が男の子を好きになれない事、自分が自分でいたい事をえみりは顔を覆いながら応援すると言った朝に話した。

彼女の告白を聞きいた朝は自分が無神経にえみりを傷付けていた事に気付いた。

広告

感想

今回はえみりの告白から始まり、朝の父親探偵、軽音部の作詞等が収録されました。

その中でも印象に残ったのはえみりの告白と朝が作詞した中の「エコー」についてでした。

えみりの事について、社会は性的マイノリティについて少しずつ理解を示しているような気がします。
しかし、やはりまだ、男だからこう、女だからこうあるべきといった認識もある様に思います。

ですがその事で人が傷つき、窮屈に生きていくのはやはり間違っている気がします。
LGBTQのような存在がいる事は事実で、彼ら、彼女らも人として同じ社会の中で生きています。

性的な事だけでなく、マイノリティをおかしいと切り捨てる社会では無く、個性として当たり前に認める、そんな社会になればいいなと思います。

もう一つ、エコーの話。
作中、朝は歌詞の中のワンフレーズ「エコー」という言葉から、色んな人と話し関連する言葉を思い浮かべます。
響き、影響、反響。

人は誰かに影響を与え、その誰かも誰かに響きを伝える。
互いに共鳴しながら生きている。

エピソードを読んでそんな事を思いました。

まとめ

いつかこのブログで書いた記憶があるのですが、人をカテゴリーで見る事に無意味さを感じます。
男、女、人種、国籍、職業等、様々な区分けがあっても、人として付き合いたいかそうでないかは、結局その人、個人の中身による気がします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

こちらの作品はpixivコミックにて一部無料でお読みいただけます。
作者のヤマシタトコモさんのTwitterはこちら

※イメージはPixabayのNisha Gillによる画像です。
広告

-漫画
-, ,

関連記事

ドラゴン

魔もりびと 第一巻 登場人物・あらすじ・感想

魔もりびと 1 ヤングキングコミックス 著:東裏友希 出版社:少年画報社 国一つ飲み込んだという伝説のドラゴン。 山だと思われたそのドラゴンが百年と少し前、突然その口を開ける。 その開いた口の先、ドラ …

宝石

傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン 第三巻 登場人物・あらすじ・感想

傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン 3 バンチコミックス著:磯見仁月出版社:新潮社 オーストリア、ハプスブルク家の第十一女「マリア・アントニア」後のフランス王妃マリー・アントワネットとして知られる少女。 …

煙管

あかね噺(ばなし) 第五巻 登場人物・あらすじ・感想

あかね噺(ばなし) 5 ジャンプコミックス 原作:末永祐樹 作画:馬上鷹将 出版社:集英社 二つ目である事を笠に着て、前座の朱音(あかね)に難癖をつけた男、今昔庵りゑン(こんじゃくあん りえん)。 そ …

滑り台

薫る花は凛と咲く 第二巻 登場人物・あらすじ・感想

薫る花は凛と咲く 2 講談社コミックス 著:三香見サカ 出版社:講談社 名門お嬢様学校に通う少女、和栗薫子(わぐり かおるこ)と知り合った底辺男子校の生徒、紬凛太郎(つむぎ りんたろう)。 食べる事が …

スマートフォン

キミオアライブ 第二巻 登場人物・あらすじ・感想

キミオアライブ 2 KCデラックス 著:恵口公生 出版社:講談社 君生(きみお)達の活動を妨害する生徒会副会長、須賀清鷹(すが きよたか)。 君生は彼が夢を嫌悪する理由、兄の自殺の事を聞かされます。 …

DMMコミックレンタル

広告
広告
田中
読んだ本の紹介等しています。
本を選ぶ際の一助になれば幸いです。