バトルグラウンドワーカーズ 6 ビッグコミック
著:竹良実
出版社:小学館
仁一朗(じんいちろう)が見つけた真実。それを公表する為、水面下で動いていた三十一小隊の面々。
計画は秘密裏に進められていたが、それを嗅ぎつけた人類連合に隊員の一人、能倉(よくら)が拘束されてしまいます。
仲間をすぐに救えない事に憤りながら、三十一小隊は計画を進めていきます。
登場人物
内林(うちばやし)
戦場である蘇芳島でライズのエンジニアをしていた男性
眼鏡を掛けた優し気な男性、妻子有。
仁一朗が助けた彼を隊長の百沢(ももさわ)は計画に引き込むべく声を掛けた。
永井洋行(ながい ひろゆき)
人類連合クラウドセンター使令部長
黒髪クール眼鏡。
真実を知った隊員達を情け容赦無く切り捨てた。
吉崎(よしざき)
人類連合日本支部のライズ隊隊員の一人
真実を知り声を上げた事で永井に処分された。
あらすじ
人類連合が人々に隠していた不都合な真実。
仁一朗達がこれまで戦って来た相手がサファンという、蘇芳島の住民であるという事。
その真実を世界中にぶちまけるという三十一小隊が立てた計画も、水面下で進んでいた。
しかし、その動きを察知した人類連合も手をこまねいてはいなかった。
隊員の一人、能倉が人類連合に拘束され、暴行を受けながら尋問される事となる。
能倉の失踪は恐らく人類連合の仕業だろう。
そう分かっていても三十一小隊の面々は憤りつつも進む事を止めなかった。
現状で能倉を救う方法は無い、やれる事をやるしか無いのだ。
百沢は偶然病院で出会ったエンジニア、内林に協力を仰ぐ為、彼を港近くに呼び出した。
車の助手席に乗った内林は運転席の百沢、後部座席の西に君達は真実を知ってしまったと顔を歪めながら話始める。
エンジニアとして島にいた内林は当然、今まで小隊が戦って来た相手が人間であると知っていた。
しかし、同時に彼は人類連合の恐ろしさも知っていた。
家族がいると両手で顔を押さえた内林に、西はビニール袋に入れた札束を見せる。
一千万と三万五千七百円。
それは百沢、沼田(ぬまた)、岡部(おかべ)、西(にし)の四人が掻き集めた内林に対する報酬だった。
感想
今回は人類連合に拘束された能倉と、それでも計画を進めた百沢達、人類連合に対する真実を知ったパイロット達の反乱、ネットを使った真実の拡散、そして戻って来た仁一朗等が描かれました。
この作品にはストーリの展開とその意外性で何度も驚かされます。
今回も更に混乱は増し、ほんと、どうなっちゃうのという感想しか出て来ませんでした。
そんな感じで主人公、仁一朗達の行動はハラハラしながら楽しめました。
ただ、人類連合側のやり方には、やはり今回も憤りを感じました。
真実を知れば世界中で混乱が起きる、恐らくそんな建前で動いているのでしょうが、大きな混乱と犠牲を生む可能性があるからといって、人の命を簡単に切り捨て、さも自分達は正しい事の為に仕方なくやっている感を出されるのはとても苛立ちました。
やり方も道も恐らく他に幾つもあった筈です。
ですが彼らは非難を浴びる事を恐れ、真実を隠し保身を図った様に感じられました。
他者の命よりも保身とメンツを考えるあの感じ……。
ホント、ムカつくんで、余裕の笑みを見せる長官の与儀(よぎ)の顔を、仁一朗達にはいつか引きつらさせて欲しいです。
まとめ
今回は終盤、またも新たな局面へ物語は進みました。
次巻では亞害体を封じ込めているという装置、AT-ATの事等も描かれるのでしょうか。
徐々に明らかになる真実、先が楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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