BADDUCKS バッドダックス 4 webアクションコミックス
著:武田登竜門
出版社:双葉社
組織の若者、リサの血から精製した毒を打たれたヤンとヤオに見つかる等、トラブルもありながらモーガン達はリチル山中で潜伏生活を続けていた。
モーガンの時効があとわずかに迫った頃、組織のボス、グエンが回収していた携帯に旧友のオズが電話を掛けた事で、モーガン達が生きていると彼に知られてしまい……。
登場人物
ドロシー・バンクス
オズの娘
金髪セミロングの女性。
借金を抱えたオズに不満を抱いていたが、最終的には許した。
ジョナサン・カーター
元レンダ市の警官、現在はリチル市警勤務
先輩警官を殺害したモーガン行方をずっと気にしている。
あらすじ
モーガンとリサの生存を知ったグエンは、借金を帳消しにするという条件でモーガンの旧友オズにある仕事を頼む。
それはモーガンにリサの血から作った毒を盛るというモノだった。
偶然を装いモーガンに接触したオズは、レストランで互いの近況を話しながら不注意に見せかけ割ったグラスの欠片と、毒をモーガンの料理に忍ばせた。
料理を口に運んだモーガンはガラスの欠片で口を切った。
グエンに言われた事はやった。
オズは警察を警戒し逃げるモーガン達に携帯を投げ渡し、彼はすべての仕事を終えた。
その後、組織の刺客であるイーサン達に襲われる直前に買ったリサの家へやってきたモーガン達。
モーガンが不調を覚える中、リサの手にした携帯が鳴る。
見知らぬ番号に戸惑いながらリサが電話に出ると、聞き覚えのある声がささやく。
『こんにちは、久しぶりですね、お元気ですか?』
声の主、グエンは解毒薬と引き換えにリサに組織に戻ることを求めた。
感想
今回は冒頭、オズに毒を盛られたモーガンから始まり、グエンの電話、リサ、グエンの下へ、リサ救出計画、エンディング等が描かれました。
親が借金を残し自殺した所為で人生を奪われたモーガンでしたが、それでも続いた彼の人生は、予定とは違っても楽しいものだったように思いました。
またリサの毒という恐怖で組織を支配していたグエンは、巻末の登場人物のイラストで一人離れて描かれていた事が象徴する様に、部下はいても孤独だったのだろうと感じました。
まとめ
借金で内臓を粗悪な人工品に変えられたモーガン。
その血の有用性からグエンに飼い殺しにされていたリサ。
市長の息子、エリックに不要とされ殺されかけたボズ。
理不尽で不幸な目にあった三人ですが、彼らの日々に暗さは無くどこか輝いていた様に読んでいて感じました。
とても気持ちのいい読了感の作品でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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