赤髪の女商人 1 アルファポリスCOMICS
著:のゆ
出版社:アルファポリス
西洋の中世によく似た世界、海峡にほど近い街で暮らす女商人のリアノン。
女性でありながら店舗を構え、やり手の商人として生きていた彼女は贋金をばら撒いた罪を着せられ店も財産も失ってしまいます。
更には罪の特赦には莫大な補償金が必要になり……。
登場人物
リアノン
赤毛の女商人
赤毛でそばかすの美人さん(28歳、独身)
気が強くかなり辛辣な性格。
商品の適正価格を見抜き金勘定には情を挟まない。
商売はその適正価格で堅実に行っている。
自身の評価に関して、人の役に立たなければ存在価値が無いと思っている所がある。
色恋に関しては初心。
タルキン
金髪のイケメン商人
金塊の代金の支払いを迫るリアノンを陥れる為、支払いに贋金を使った。
嫌い。
マージョリー
アルベリー女子修道院院長
白髪ボブカットの年配の女性。
補償金が払えず逃げ出したリアノンを修道院で匿う。
フィオーラ
修道女
金髪くせ毛で明るく元気な女性。
グウェン
修道女
黒髪で右目を隠した女性。
日々の仕事の他、剣技に優れ院長のマージョリーの護衛も務める。
シグルーン
修道女
金髪お下げの女性。
貧しい修道院の食事では栄養が足りず倒れた事もある。
北の島出身。
ダール伯爵の衛兵たち
逃げたリアノンの追っていた三人の衛兵
黒髪無精ひげ、金髪ちょんまげ顎鬚、赤髪童顔の三人組。
仕事としてリアノンを追っていたが、真相を知ると彼女に同情的になった。
ただ、犯罪者としての判決が下った事は確かで、彼女を見逃す気は無いようだ。
北の蛮族たち
イスクローカと呼ばれる北方の民
沿岸周辺を襲い金品を強奪する事で生計を立てている。
ヴァイキングがモデルと思われる。
モブリス
修道女
金髪の存在感の薄い女性。
すごく「普通」な人。
あらすじ
気が強く、金勘定にもうるさい赤毛の女商人リアノン。
商品の値段を見抜き、適正価格で販売するという堅実なスタイルで店を持った彼女だが、商売に関して情け容赦が無かった。
彼女がそうしていたのは、独りで生きる為にはそうせざるを得なかったからだ。
だがそんなやり方は取引相手の恨みを買う事もある。
その日、修道女に三倍の値段で毛皮を売りつけようとしていたタルキンの邪魔をし、更に彼に売った金塊の料金の支払いを求めたリアノンは、後日、支払われた銀貨が贋金だった事から衛兵に捕らえられる。
リアノンは代官に必死で冤罪を訴えたが、彼は聞き入れず刑は確定してしまった。
補償金、金貨千枚を払い罪の特赦を求めるか、もしくは絞首台へ上るか。
リアノンは既に贋金で取引した相手の補償の為、店も財産も失っており金貨千枚はとても払えない。
さりとてこのまま縛り首になるつもりも無かった。
取り敢えず代官には補償金を払う事を約束した彼女は街から逃げ出した。
しかし、追手の衛兵を撒く事が出来ず、森の中でしゃがみ込んでしまう。
たまたまその森の中を通りかかった二人の修道女が、リアノンに事情を尋ねる。
冤罪で追われていると彼女が答えると、年配の修道女はこの先の石垣の向こうまで逃げろと彼女を促した。
石垣の向こう側、そこは五代前の国王が設立した衛兵にも手出しできないアルベリー女子修道院の領地だった。
感想
冤罪で絞首刑にされそうだった所を逃げ出し、修道院に保護されたリアノンでしたが、修道院の保護期間は一年。
更にお人好しで世間知らずな修道女たちが運営する修道院は、周辺の領民達からいいカモとして扱われ、とても貧しい暮らしをしていました。
リアノンは自分の補償金を得る為、そして気のいい修道女たちの生活レベル向上と修道院存続の為、院の運営を立て直し始めます。
作品を描かれた、のゆさんは以前から青色の遺産という作品でファンだったのですが、その作品と同じく登場人物がとても魅力的で凄く楽しく読む事が出来ました。
まとめ
今後、街を出て行ったというタルキンも再登場するのでしょうか。
もし再登場したなら、リアノンには彼の股間を思い切り蹴り上げて欲しいです。
こちらの作品はアルファポリスにて一部無料で閲覧いただけます。
作者ののゆさんのTwitterはこちら。
のゆさんの作品「青色の遺産 Blue Heritage」はこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。