トクサツガガガ8
作:丹波庭
出版社:小学館/ビッグコミック
中村叶、27歳、OL、特撮オタク。
兄と姪っ子のちさとと共に実家に帰省した叶。
ちさとの言葉で自分が母を理解しようともしていなかったことに気付く。
皆で花火をし母とも小さな部分からでも、分かり合えるのではないかと考える叶であった。
第70話 バカ村とクソ山
あらすじ
帰省も終わり帰りの駅で、小学校の同級生「クソ山(本名曽根山)と再会した叶。
彼とは小学校時代、エマ―ジェイソンとネッケシタスのどちらがカッコいいかということでもめた思い出がある。
曽根山もそれを覚えており、叶は細かい設定を話すのだが、彼は設定などは全く覚えていなかった。
彼にツッコんだものの、叶自身当時からこんなに詳しく知っていたわけではなく、再度DVDを見直したことで理解したのではと考え直す。
曽根山に自分がエマ―ジェイソンの、どこが好きって言っていたか聞くと、銃の弾をギィン!てはじくと言っていたようだ。
それに対して曽根山はネッケシタスかてバーン!はじくわと返したらしい。
まるっきりアホの子の会話やと落ち込む叶。
しかし、それがフツーだと思いなおす。
幼稚園児や小学校低学年の子供に、複雑な設定など簡単に理解できない。
しかも多くは一度しか観ることはないのだ。
作り手が一生懸命作ったものが、ほとんどの人に伝わらず終わってしまうことに、叶は不毛さを感じる。
そこに曽根山の影しばい仲間が合流する。
彼らは影しばいを児童館などで観せているのだ。
人形の作りに感心する叶だが、彼らはまだまだだと言う。
作りの甘さはすぐに見抜かれるというのだ。
「あいつらアホのくせしてホンマよう見抜いてくるんやわ。」
曽根山は続けて言う。叶が言った設定は覚えていないが、かっこいいと思ったのは、理解できないけどその細かい設定が良かったのだろうと。
叶は子供たちは、表現できないだけで、かっこよさや美しさ、不満や怒り、込められた何かを感じ取っていると思った。
曽根山に駅のホームまで送ってもらい、当時もめたことを和解した二人。
別れ際、曽根山が色々思い出してきたと口にする。
なにか聞く叶に、叶が昔ノートに描いた、オリジナルヒーローの事だと話している途中で、電車のドアは閉まった。
なんでそんな黒歴史的な事ばかり覚えているのか、憤りを感じつつ曽根山との軋轢が、深まっていくのを感じる叶であった。
感想
今回は夏の海での撮影会、写真データの保存法、怪獣ダゴンなどです。
特にデータの保存については、苦い思い出がたくさんあり、バックアップを複数取るように習慣づいてしまいました。
記憶媒体のクラッシュ、操作ミスによる同一名での上書き保存、適当な名前を付けたためデータの所在が分からない。
思い出すだけで陰鬱な気持ちになります。
皆さんも大事なデータは常にバックアップを!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。