スポットライト 1 アフタヌーンKC
作:三浦風
出版社:講談社
大学で出会い一目惚れした女性、小川あやめを入学してからの一年間、盗撮していた陰キャな大学生、斎藤恭平。
彼はミスコンの運営をしている元貴から、あやめも出るというミスコンのカメラマンを引き受けた事で少しづつ変わり始めます。
登場人物
斎藤恭平(さいとう きょうへい)
陰キャな男子大学生
黒髪黒服の陰キャなモブ、カメラ部。
同級生の小川あやめに一目惚れし一年間、彼女を盗撮(エロい写真とかでは無い)し続けた。
ミスコンの運営をしている元貴(げんき)にその写真を収めたスマホを見られた事で、彼の生き方は変化し始める。
人と関わって来なかった為か、会話でたまにド直球を投げ込んでしまう。
小川あやめ
恭平と同じクラスの女子大生。
セミロングの快活な美人。
予備校で一緒だった逸崎元貴(いつざき げんき)に片思いし、彼の頼みでミスコンに出る事になった。
逸崎元貴(いつざき げんき)
あやめの想い人
茶髪の陽キャ。
芳央大学学園祭実行委員コンクール局局長。
ミスコンの運営をしている。
大学に一浪して入学してきたあやめから好きだと言われたが、「ありがとー、俺は好きじゃないけど」と軽く返し速攻でふった。
よく分からないけど、誰か頑張っている人を見る事、応援する事、そして面白い事に全振りしてる感じ(恋愛にエネルギーは割いていないっぽい)
坂東(ばんどう)
恭平の友人
カメラ部所属。
写真は撮らない。
藤岡圭介(ふじおか けいすけ)
恭平と同じクラスの男子大学生
茶髪で眼鏡の陽キャ。
あやめの誕生日パーティーのサプライズで友人達と協力し、彼女に告白して振られた。
告白に真摯に応えてくれたあやめに感謝している。
長田絵里(おさだ えり)
ミスコン参加者
メイクもネイルも完璧の女性。
多弁で思った事はすぐ口にする押しの強い女性。
江口(えぐち)
あやめの友人
プリンでショートの女性。
恭平とはバイトの同僚でもある。
あらすじ
卑屈でネガティブな大学生、斎藤恭平は大学で女神だと思える女性、小川あやめと出会う。
しかし声を掛けることさえ出来ず、気付けば大学内での彼女の姿をこっそり撮影するだけで一年が過ぎていた。
そんな時、あやめの誕生日が近い事を知ったクラスの陽キャな連中がサプライズパーティーを企画。
恭平は一眼レフを持っていたという理由だけで、パーティーでのカメラマン役を任される。
そのパーティーを期に少しだけあやめと親しくなった恭平だったが、時を同じくしてスマホに撮り溜めたあやめの写真を学祭でのミスコン運営をしている先輩、逸崎元貴に見られてしまう。
恭平は元貴から写真を消す様に言われ、素直にその言葉に従った。
それを確認した元貴は表情をコロリと変え、恭平にミスコンのカメラマンをやってくれないと打診した。
感想
自分をモブだと諦めている恭平と彼が想いを寄せるあやめ、そしてあやめが片思いしている元貴。
この巻ではミスコンのカメラマンになった恭平が、ずっとあやめを隠し撮りしていた事が彼女にバレてしまい、恭平はかなり嫌われてしまいます。
要素を抽出すると恭平があやめに好かれる可能性は限りなくゼロに近いですが、彼はたまに物事の核心を突く事を言うのでそれにより今後、あやめの中での評価が少しプラスになりそうでした。
また、読んでいてこの作品のテーマは、失敗し傷つく事を恐れる人々の変化だと感じました。
主人公の恭平は告白しても自分では駄目だろうと感じ、あやめを撮影する事で一方的な繋がりを感じていました。
あやめもミスコンで優勝し、元貴に一つ言う事を聞くという条件を目指して興味の無いミスコンに出場しています。
彼らの姿を見ているとなんというか、もどかしさを感じます。
そんな彼らがどう変わっていくのか、続きが楽しみです。
まとめ
ヒロインを盗撮していたと書くと恭平はかなり気持ち悪い人物に思えますが、読んだ印象は自分に自信が持てず声を掛けられなかっただけで、粘着質なイメージは余り感じませんでした。
作中、冒頭であやめに告白した圭介と自分を比べ落ち込んだりと、自身を客観的に見ている点がそう感じさせるのかもしれません。
この作品はコミックDAYSにて第一話が無料でお読み頂けます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。