トクサツガガガ5
作:丹波庭
出版社:小学館/ビッグコミック
中村叶、26歳、OL、特撮オタク。
同僚の北代さんと絆を深めた叶。吉田さんや任侠さん、みやびさんとのカラオケナイトも開催し、少しずつ仲間も増えていた。
そんな叶に同級生の結婚式という、予算を圧迫するイベントが訪れる。
限られた予算で叶はどう切り抜け、写真で見る特撮の歴史(9800円税別)を手に入れるのか。
第43話 お金がないから諦める?
あらすじ
行きつけの本屋でレアな図版を見つけた叶。
図版等は絶版になることが多く、買っておかないと再び目にすることは無いかもしれない。
しかし叶は、来月同級生の結婚式という製作費を大幅に食うものが控えていた。
製作費不足は特撮の常なる悩み、爆発、ミニチュア、スーツととにかくお金がかかるのだ。
結婚式も同様に新フォーム(ドレス、パンプス)、移動費(叶の地元は関西なため移動は新幹線)などの出費が控えていた。
資金は有限、叶は泣く泣く図版を諦め本屋を後にした。
翌日、叶は同僚との会話の中でヒントを得る。
お金が無いから諦めるんじゃない。
何が削れるかを考え、削った分で何が出来るのかを考える。
持ちうる中で、出来る限りを尽くす。
低予算深夜特撮「白狐丸」が叶の脳裏に浮かぶ。
立ったところで誰も還ってこないという猫又エ門に白狐丸は言う。
「意地だよ、意地。タダで終わってやるかってェの。」
同僚の言葉と白狐丸に後押しされた叶は、チーム中村(脳内スタッフ)を発足。
イ〇ーヨー〇ドーで格安の衣裳をそろえ、食費、光熱費を削り、書籍代を捻出することに成功する。
書店で店主の粋な計らい(取り置き)で無事、図版を手に入れることが出来たのだった。
吉田さんに本を手に入れたことを報告する叶だったが、吉田さんからの一言で、一緒にショーに行く予定があったことを思い出す。
チーム中村痛恨のミスにより、吉田さんにチケット代をつけてもらう事でその場を凌ぐという大人として、大変恥ずかしい事態となったのだった。
感想
今回は特撮における爆発、女の子はピンク、撮影時の比率、ホラー作品における操演などのお話が収録されています。
特にあらすじを書いた予算の話は、この漫画ではずっと根底にあるように思いました。
無限に金の湧く泉があるでなし、限られた製作費と人で、毎週作品を作り上げることは、特撮に限らず凄いことだと感じます。
今集では1ページ使ったの白狐丸のシーンがとてもカッコいいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。