ブランクスペース 1 ヒーローズコミックス ふらっと
著:熊倉献
出版社:小学館クリエイティブ
女子高生の狛江ショーコは片思いの男子に喋り掛けるも、相手にされずその男子に彼女がいる事を知り失恋、帰り道では雨に降られその日は散々な一日となります。
その帰り、近道をしようと入った私有地の森の中で、クラスメイトの片桐スイが見えない傘をさしているのを目撃してしまいます。
傘に入れてもらいスイから話を聞くと、彼女は思い描いた物を人には見えない物質として作り出せるエスパーだったのでした。
登場人物
狛江ショーコ(こまえ しょーこ)
女子高生
黒髪ショートの元気な女の子。
発想が真っすぐで少しズレててなんか可愛い。
バトミントン部所属で運動神経はいいが勉強は苦手。
片桐スイ(かたぎり すい)
ショーコのクラスメイト
セミロングの髪を後ろで纏めたそばかす女子。
本好きで様々な本を読んでいる。
思い描いたものを他者から見えない形で作り出す事が出来る。
作り出す物は構造や仕組みをスイが理解すれば、複雑であっても作る事が可能。
大人しくぼっち気質。
あらすじ
スイの見えない傘に入れてもらい私有地の森を抜ける。
見えない傘は人のいる所ではスイは使いたくないらしい。
ショーコは森の出口から近い自宅に彼女を招き、傘を貸す事にした。
二人で家までダッシュし玄関を開けると、ショーコを傘に入れてくれたというスイにショーコの母は感謝し、上がってお茶でもと半ば強引にスイを家に上げた。
ショーコの部屋でお茶を飲みながら力について話す。
乞われるままに透明な鋏を作り出しスイが紙を切ると、ショーコは怯える事無く純粋に驚きを現した。
こんなに驚いたのは緑茶と紅茶が同じ葉っぱと知った時以来だ。
そう感想を述べたショーコを見て、スイは思わず可愛いと笑っていた。
力の事を周囲には秘密にしたまま、ショーコとスイは昼に校舎裏のベンチでたわいもない事をだべる友人として付き合い、季節は巡っていった。
だが進級を期にショーコとスイは別のクラスになってしまう。
それでも二人は相変わらず校舎裏のベンチで昼を共にしていた。
スイはショーコには変わらない様子を見せていた。
しかし、大人しく主張しない彼女はクラスではいじめの標的にされていた。
感想
スイの力はかなり複雑な物まで造れます。
それはトースターや拳銃、知識さえあればミサイルや生命まで。
そんな彼女はいじめによって、危険な方向へと進もうとしていました。
それを知ったショーコによってスイの作る物は別の方向へ向かうのですが……。
ストレスにより力が暴発し、自らを傷付けていたスイ。
一巻終盤のショーコとのシーンを読んでいると、スイにショーコがいて本当に良かったと感じます。
ショーコがいなければ、スイはもっと早く自分の計画を実行していた様に思いました。
まとめ
ラストのショーコの発想、やっぱり少しズレてて面白かったです。
その発想を受けてスイが作ったモノがどんな結果を引き起こすのか、次が楽しみです。
こちらは公式サイトコミプレにて一部無料で閲覧いただけます。
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