ノケモノたちの夜 6 少年サンデーコミックス
著:星野真
出版社:小学館
肉体同士のぶつかり合いを好み、悪魔を祓う剣十字騎士団の団員に悪魔を憑依させている大悪魔ダンタリオン。
戦場を望み、ダンタリオンと共にロンドンに混乱を引き起こしているルーサー。
かつての主に執着し、ウィステリアを守るマルバスに憤る大悪魔シトリ。
彼らの計画に巻き込まれた兄のスノウを救う為、ウィステリアとマルバスは剣十字騎士団とダンタリオン達の戦いに介入する事になりました。
登場人物
シャーロック・ホームズ
ベーカー街に拠点を置く探偵
私立探偵として多分世界で一番有名な人。
この作品でも少ない情報から過去を読み解き、行動を言い当てる。
アレックス
剣十字騎士団隊長
ロングヘアーで巨乳な女性。
かなりマッド。
医師として優れた能力を持つが、女性という事で彼女が認められる事は無かった。
現在は剣十字騎士団の隊長として、悪魔を解剖し研究している。
生み出した薬で団員を強化して戦う。
彼女自身の戦闘能力はそれほど高くない。
グレン
アレックスの部下
屈強な肉体を持つ巨漢眼鏡。
幼馴染であり子供の頃から医学に天性の才を持つアレックスを信奉している。
彼女に薬の実験台として求められた事に喜びを感じ、その身を差し出した。
あらすじ
拉致されたスノウを探すウィステリアの前に、ホームズの助手であり医師でもあるワトソンが現れる。
そのワトソンに連れられ宿に戻ろうとしていたウィステリアだったが、かつての主しか認めないシトリに襲われる。
シトリと悪魔に憑依された人間はマルバスが撃退したが、二人の前に上級の悪魔を複数体憑依させられた剣十字騎士団団員のタケナミが立ちふさがる。
更には剣十字騎士団の団長までがその戦いに参戦し、戦いはマルバス対タケナミ・団長の一対二という形になった。
しかし、スノウ探した事で疲れ切ったウィステリアを休ませたいマルバスは、自分自身、なぜ苛立っているのか分からぬまま力を振るい、ウィステリアの力を借りてその身を魔獣に変えた。
封印を解いたマルバスの力は一撃で団長とタケナミに戦う事を止まらせた。
その動きを止めた団長にマルバスは自分達が戦う意味は無いと言い、更に言葉を続けた。
ウィステリアは命懸けで兄のスノウを救う為、ロンドンにやってきた。
その思いは貴様と何が違う?
この少女の心意気さえ汲めぬのなら、貴様に将としての器はない。
そう言って団長の横を通り過ぎたマルバスを、彼は何も言えず見送った。
感想
今回は冒頭のマルバス対タケナミと団長の戦いから始まり、ルーサーとアレックス、グレンの戦闘、ホームズとウィステリアの出会い、マルバスとダンタリオンの対決と戦闘シーンのオンパレードとなりました。
そんな戦いの中で、契約に縛られ人の心に余り関心の無かったマルバスに変化が現れました。
自分を律し人の感情に流される事無く生きて来たマルバス。
彼を変えたのはウィステリアの真摯さ、そしてぶれる事の無い言動や行動にある様に感じます。
現実から目を逸らさず、立ち向かい戦おうとするウィステリアの姿にマルバスは魅かれ、ウィステリアもまた自分を慈しみ守ってくれる彼に勇気づけられ足を踏み出す。
二人の関係は読んでいると凄くホッコリしました。
まとめ
パートナーが互いを高め合う。
それはルーサーとダンタリオンも同様ではありますが、生と安らぎを求めるウィステリア達とは正反対に思えます。
次巻は今回出番の無かったスノウ救出に向かう様です。
お兄ちゃん、どうなっているのか凄く気になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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