978-4 キューナナハチヨン 3 ヤングキングコミックス
著:ヤマモトマナブ
出版社:少年画報社
泰弥(たいや)の推しであるアイドル、Juicy7(ジューシーセブン)のMOMO(モモ)のスキャンダル。
新倉大和(にいくら やまと)ととの仲睦まじい様子が週刊誌にスクープされ泰弥は勿論それにもショックを受けますが、それよりもMOMOが反りの合わない同僚、桃華だった事に衝撃を受けていました。
登場人物
松永亜由美(まつなが あゆみ)
同僚に不満を抱くOL
事務として働く中、会社の上司や同僚に対し不満をため込んでいる。
奥田(おくだ)
亜由美の先輩
笑顔を絶やさず仕事も出来、同僚のフォローも忘れない女性。
会社の様々な人に不満を抱く中、亜由美は彼女に対してだけは尊敬の念を感じている。
萌峰(もね)
アイドルグループJuicy7の一人
グループでの名前はBUDOU(ぶどう)
眼鏡ポニテの十六歳。
写真が趣味で、彼女が北海道で撮った風景写真を集めたフォトブックを発売した。
そのフォトブックにオマケとしてJuicy7のオフショットが加えられた事で、購入者が自分の撮った写真が見たいのか、オフショット目的なのかで思い悩む。
藤井孝介(ふじい こうすけ)
朝日河市のFM局、FMRiversのパーソナリティ
垂れ目の青年。
リスナーの相談に乗ったが、結果が悪い方へ行ってしまいそれ以来、番組で真面目な相談を取り上げる事を躊躇している。
あらすじ
桃華のスキャンダル。
若手俳優の新倉大和との写真は、親戚である大和と家族ぐるみで食事に行った際撮られた物だった。
恋人という関係では無かった事に胸を撫で下ろすメンバーだったが、問題はそこでは無かった。
Juicy7は覆面アイドルユニットだ。
その覆面アイドルのMOMOの素顔が週刊誌にバッチリ載っている。
マネージャーはそのコンセプトを守る為、MOMOの卒業と二代目MOMOの加入をメンバーに告げる。
メンバー達は衝撃を受けるが、頭を下げるマネージャー、お芝居の世界に挑戦したいという桃華を見て何も言えなくなってしまう。
マネージャーと桃華が部屋を後にした後、残った六人はどうにか出来ないか話し合うも、よいアイデアは生まれて来なかった。
一方その頃、朝日河神社書店では泰弥が事実を受け止めきれず、壊れたAIの様になっていた。
そんな泰弥に営業時間も終わり帰ろうと千夏は促すが、泰弥はすぐ上がると答え一人店に残った。
無人の店内を歩きながら泰弥は神様に呼び掛ける。
桃華が店で働き始めたのはそもそもは、神様が引き起こした奇跡が原因だ。
バイトを辞めて終わりという筋書きはあんまりだ。
「いつも困っている人を助けてくれてんだろ!? 今まさにMOMOちゃんが困ってる―― …のかは知らねーけどさ……俺が困ってるんだ……」
トーンダウンしぼそりと言った呟きの後、店の本が崩れ落ちる。
歩み寄って泰弥が拾い上げた本は、伊坂幸太郎の「砂漠」だった。
感想
今回は覆面アイドルの桃華の卒業ライブのお話の他、初詣とおみくじ、OLとことわざ辞典、萌峰のフォトブック、ラジオパーソナリティの苦悩などが描かれました。
今回はその中でも最初のエピソードである桃華の卒業の話が印象に残りました。
物語が人の心のベクトルを変え、雪の演出がそれを後押しする。
砂漠のセリフも挿入され、何と言うか凄く良かったです。
ただ、主人公の泰弥は裏方として滅茶苦茶活躍していたと思うのですが、桃華の対応はほんのちょっぴりしか変わりませんでした。
やっぱり日ごろの行いかなぁと、その後のエピソードを読んでいて感じました。
まとめ
桃華の卒業では伊坂幸太郎さんの「砂漠」が大々的に取り上げられていました。
伊坂幸太郎さんはファンではあるのですが、砂漠はまだ読めていませんでした。
これを期に読んで見ようと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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この作品は少年画報社の公式サイトにて第一話を無料でお読みいただけます。