うめともものふつうの暮らし 1 バンブー・コミックス
著:藤沢カミヤ
出版社:竹書房
しっかり者のうめと楽しい事、美味しい物が大好きなもも。
小さな猫耳姉妹の日常を描いたとても可愛らしい作品です。
登場人物
うめ
猫耳お下げの少女
料理、洗濯、掃除に裁縫、家事全般を完璧にこなすしっかり者の女の子。
もも
猫耳リボンの少女
世の中の殆どの食べ物が好きな食いしん坊の女の子。
家事は全く出来ないが、実に美味しそうにごはんを食べる。
どんな事でも楽しめる。
おとなりさん
うめともものとなり部屋で暮らすお姉さん
ロングヘアを後ろで纏めた美人さん。
二人によくおすそ分けをくれる。
各話あらすじ
一日目
アパートに買い物から戻ったうめ。
それを出迎えたももはお腹がペコペコ。
「お昼はなぁに?」
そう聞いたももにうめは「いもいもコロッケ」を買った事を告げる。
大好物の「いもいもコロッケ」と聞いて、ももはそれだけで楽しくなるのだった。
二日目
いつも通りうめより遅く起きたもも。
今日の朝食はトースト。
顔を洗いパジャマを着替えテーブルについたももに、うめはクリームチーズの容器を見せる。
テンションが上がったももは、思わずウクレレを手にクリームチーズの歌を歌った。
三日目
お気に入りのお茶碗を割ってしまったもも。
折り紙でなんとか代用品を作ろうとするも、紙ではやはりどうにもならず結局うめと二人、新しいお茶碗を買いに出かける。
お店には、さかな、しましま、とりと可愛い茶碗が沢山ならんでいた。
しかしどれも魅力的でももは選ぶ事が出来ず、結局うめに決めてもらう事にした。
四日目
おとなりさんから豚ひき肉をおすそ分けされたもも。
持ち替えると、うめは餃子にしましょうと提案する。
ネギとニラが苦手なももは、バタバタと両手を動かし違うのがいいと暗に訴える。
そんなももにうめは、キャベツたっぷり餃子を作ると宣言するのだった。
五日目
雨のある春先の日。
うめは手芸店から頼まれた、春らしい生地で色々作ってという依頼をミシンを使い、こなしていた。
うめが作り出す鞄やスカートを見て、ももは自分も何か春らしい小物が欲しくなってしまった。
六日目
朝食を食べに喫茶店を訪れた二人。
うめは既にトーストと決めていたが、ももは全部美味しそうでどれにしようと迷ってしまう。
色々迷って決めたのはツナマヨのホットサンド。
運ばれたモーニングを楽しんでいた二人の横を、店員がナポリタンを持って横切った。
ケチャップが焦げた香ばしい香りが漂う。
食事を終え店を出た二人のその日のお昼は、ナポリタンに決定した。
七日目
季節は春。
目玉焼きトーストを食べた二人は布団を干す事にした。
冬用の暖かい布団カバーを洗い、音楽を掛けながらお部屋のお掃除。
洗い終えた布団カバーを干して、取り込んだ布団に春用のサクランボ柄の布団カバーを掛ける。
サクランボが大好きなももは、それだけで嬉しくなった。
八日目
その日、ドーナツを買おうと思ったうめとももは、おとなりさんに声を掛ける。
二人でちゃんと買えるか不安だったので声を掛けたのだが、運悪くおとなりさんはお出かけしているらしい。
仕方ないと少し不安を抱えながら、うめとももはドーナツ屋さんへと向かうのだった。
九日目
図書館へ本を返しに行くといううめ。
ももは静かにしていないといけない図書館は苦手だったが、一人留守番をするのもつまらないので、慌ててうめを追いアパートを後にした。
十日目
おとなりさんから、フィルムを使い切って欲しいと使い捨てカメラを手渡されたもも。
彼女は住んでいる部屋の今を残そうと部屋の中にある物を写真に収めていく。
感想
アパートの二階の一室で暮らす小さな猫耳の姉妹。
うめとももの日常を描いたお話です。
あらすじで分かる通り何か特別な事が起こる訳ではありません。
ですが二人ののんびりとした優しい日々を見ていると、とても気持ちが温かくなります。
うまく言えないのですが、多分、何の変哲も無い日常を二人は毎日新鮮に楽しんで過ごしていて、それがとても愛おしく感じるからだと思います。
今回は箸置きを買ったうめが凄く可愛かったです。
まとめ
はぐちさんでも感じた、当たり前の日常を楽しむ感覚。
普通に巡ってくる日々の大切さ。
この作品を読んでいるとそんな物を強く感じます。
こちらの作品は竹書房のWEBコミックサイトストーリアダッシュにて一部無料でお読みいただけます。
作者の藤沢カミヤさんのTwitterはこちら。
お読みいただき、ありがとうございました。