騎士譚は城壁の中に花ひらく 1 ガルドコミックス
著:ゆづか正成
出版社:オーバーラップ
騎士を目指す貴族の師弟ロサ=スカーラエ。
ロサは故郷の「梯子の城(スカーラエ)」に立派な騎士になって戻る為、名門「錠の城(クラウストラ)」で騎士見習いとして修業の日々を送っています。
リアルな中世の騎士達の生活を描いた作品です。
登場人物
ロサ=スカーラエ
錠の城(クラウストラ)で修業に励む騎士見習い
オカッパ頭で小柄な騎士見習い。
馬の世話、給仕、武器防具の修繕手配等、騎士達の雑用をこなす事が現在のロサの仕事。
ロサとしては剣術等、騎士らしい事を教わりたいと望んでいるが、体幹が弱く剣を振る事さえ危うい為、誰もまだ彼に武術は教えていない。
体は頑丈。
ケルウス
錠の城の叙任騎士の一人
涼し気な美貌と技量を併せ持つ若手騎士。
自分を慕うロサに騎士の心得を伝え導く。
天才肌では無く努力で技を手に入れた人。
クラウィス=クラウストラ
錠の城の城主
彼を含め六人の叙勲騎士を抱える錠の城の主。
至高の騎士に最も近いと言われている。
長髪で口髭のイケオジ。
ウィオラ=クラウストラ
クラウィスの娘
黒髪ロングウェーブの少女。
口調はきついが優しく聡明な少女。
ラケルタ=クラウストラ
クラウィスの息子
きかん気の強い元気な男の子。
悪戯っ子だが動物好き。
ドジだが頑丈で泣く事の無いロサに一目置いている。
オルカ
錠の城の叙勲騎士の一人
故郷である橋の城(ボンス城)で戦の気配を感じ、城主である父に代わって戦う為、錠の城を後にする。
ヒルンドー
錠の城の叙勲騎士の一人
戦いで右腕を失った隻腕の騎士。
彼が右腕を失ったのはロサの母親を守る為らしい。
レプス
錠の城の叙勲騎士の一人
体格に恵まれた黒髪の騎士。
武骨に見えるが面倒見が良い。
セーリアという美人の許婚者がいる。
あらすじ
山道と河川の交わる場所に作られた要の城「錠の城(クラウストラ)」
騎士見習いのロサは城主のクラウィス、花形騎士のケルウス達に憧れを抱きつつ騎士見習いとして雑用の日々を送っている。
彼の目標は立派な騎士となり、故郷である梯子の城(スカーラエ)へ戻る事。
その為、ロサは今日も雑用に奔走ししつつ、立派な騎士とは何かを学んでいく。
感想
騎士と言えば全身甲冑を身に着け、馬に乗り槍や剣で勇猛に戦う貴族の戦士といったイメージを持っているのでは無いでしょうか。
この作品は、そんな騎士達の戦場以外での様子を騎士見習いロサの目から描いた作品です。
舞台は山と河川が交わる場所に建てられた架空の城、錠の城(クラウストラ)。
物語全体としては騎士達だけでなく、城内の人々の仕事、領民たちとの関り等が描かれ、物語の主役とされる騎士だけでなく史実を参考に城での生活の様子が丁寧に描かれています。
図解や城の成り立ち等、物語としての面白さだけで無く資料としてもとても完成度の高い作品です。
登場した騎士の中では武骨なレプスがお気に入りです。
まとめ
ロサは立派な騎士になれるのか。
どうも戦争に巻き込まれたっぽいロサの故郷はどうなっているのか。
色々と先が気になる作品です。
この作品はコミックガルドにて一部無料でお読みいただけます。
作者のゆづか正成さんのアカウントはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。