ビューティフルプレイス 1 ヒーローズコミックス わいるど
著:松本次郎
出版社:小学館クリエイティブ
内戦下の日本。
不戦中立都市・N崎市にある清進女子高等学校に転校した二回生の花沢シモン(はなざわ しもん)は、学校で行われている「挺身活動(市警から委任を受け校区の犯罪を取り締まる等、武力行使での治安維持活動)」に参加する。
その教官役に抜擢されたのは武闘派で名を知られる高坂桃子(たかさか ももこ)で……。
登場人物
花沢シモン(はなざわ しもん:シモーヌ)
清進女子高等学校二回生
金髪シニヨンな女の子。
規律を守る事を第一に考える真面目な少女。
身体能力が高く素手の格闘では教官役の桃子よりも強い。
エリート組である特進クラスから初めて挺身活動に参加した。
転校したばかりでありN崎市の状況に疎い。
金髪は母親がフランス人である為らしい。
高坂桃子(たかさか ももこ)
清進女子高等学校二回生
ツインテールのタトゥーの武闘派眼鏡女子。
生徒会からシモンの教官役を命じられた。
戦闘能力の高さから別の学校の生徒からも一目置かれる存在。
漫画を描く事が趣味のようだ。
ゴミは殺すがモットーで、甘い考えの人間には誰彼構わず噛みつく。
その為、規則を重んじ綺麗事ばかり口にするシモンに苛立ちを抱く。
シモンによると風呂に入っていないのか臭いらしい。
飯田敬(いいだ たかし)
株式会社パンテラN崎事務所、社長
金髪で目つきの悪いおじさん。
シモン達が市警から依頼を受けた確保対象。
人身売買や非合法商品の販売等の疑いがある。
犯罪者だが割とまとも。
青木(あおき)
清進女子高等学校生徒会長
編み髪ショートの眼鏡女子。
単位水増しと引き換えにシモンを桃子に預けた。
恐らく青木は特進クラスのシモンに挺身活動を諦めさせたかったようだ。
あらすじ
内戦が勃発した事で犯罪が多発し、治安維持が政府機関だけでは行えなくなった日本。
全女子高群武装自治会連合に所属する、清進女子高等学校二回生、花沢シモンは挺身活動を希望し、その挺身隊員(トゥルーパー)の訓練として教官役の高坂桃子から二人での容疑者確保を命じられる。
規律を重んじるシモンは危険だと反対するが、武闘派の桃子はビビってんのかとシモンを煽る。
挺身活動を続けたいシモンは、渋々桃子の指示に従い装備を点検、先行し確保対象である飯田の事務所に乗り込んだ。
完全に裏家業だろう武装した社員に囲まれる中、シモンは自分が全女連に所属する挺身隊員で、市警から委任を受け飯田の身柄を確保しに来た事を懇切丁寧に伝えた。
それで…その、ご同行頂けるんですよね。
いやだね。
飯田の答えにシモンは困りますと言葉を続けた。
動向を拒否するなら武力行使するしかない。
そう言ったシモンに飯田は七人相手にCQB(近接戦闘)やるつもりかと困惑気味に問い掛ける。
上空を飛ぶヘリの爆音が鳴るなか、事務所にいた全員は無言になった。
そんな中、シモンは飯田の背後に子供を抱く女性の写真を見つける。
お子さんがいらっしゃるんですか。
ああ…いるよ…今はもういきてるかどうかも分からんがな。
お気の毒に、そう返したシモンに飯田はだから女子供を殺すのは苦手だと答える。
それは大丈夫なんですけど……。
飯田は状況からシモンを殺すのは確実に出来ると考えていたが、シモンが懸念していたのは、一人で飯田達を相手にした場合、手加減が出来ず死傷者を出してしまう事だった。
感想
女子高生が銃器で武装し、武力行使も可能な治安維持活動を行う。
舞台であるN崎市は不戦中立を掲げていますが、市外から砲弾が飛んでくるような混沌とした場所で、登場する人々は一般人も普通に銃で武装しています。
そんな危険な場所で主人公のシモンは規則を重んじ、挺身活動をなるべく穏便に死者を出さず収めようと奮闘します。
一方で教官役の桃子は障害の排除を躊躇なく行い、綺麗事を言うシモンに苛立ちを見せます。
エリートコースだろう特進科のシモンが何故、危険な挺身活動を希望したのか。
彼女の過去が気になります。
まとめ
真が強くブレないシモンと武闘派で微妙にツンデレな桃子。
二人のヒロインが凄く魅力的でメチャクチャ面白かったです。
次巻はどんな展開になるのか、読むのが楽しみです。
こちらは公式サイトコミプレにて第一話が無料で閲覧いただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。