ようこそ亡霊葬儀屋さん 3 ジャンプコミックス
作:吉良いと
出版社:集英社
霊が視え、彼らと会話する事も出来る葬儀社の社長、烏丸枢(からすま くるる)。
その枢を幼い頃からしり、ずっと葬儀社を支えて来た鳩山の死。
最終巻であるこの巻はそこからスタートします。
登場人物
羽鳥幸子(はとり さちこ)
鳩山の幼馴染
鳩山は彼女に対し恋心を抱いていたが、幼馴染という関係性が壊れる事を恐れずっと言い出せずにいた。
烏丸蓮(からすま れん)
枢とその兄、燐(りん)の父親(故人)
枢とは血の繋がりは無く、育ての親。
彼も二人と同じく霊の姿が見える。
枢は彼を真似、霊の声を聞き遺族との橋渡しをしていた。
烏丸唯(からすま ゆい)
枢と燐の母親
蓮の死に関わる事で怪我を負い、意識不明のまま眠り続けていた。
あらすじ
烏丸葬儀社の古株、鳩山。
末期がんだった彼は、長年勤めた烏丸葬儀社に自身の葬儀を依頼していた。
その依頼を担当した灯(あかり)は家族が無く、友人を呼んで欲しいという鳩山の話を聞く過程で、彼のアルバムの中に一人の女性の姿を見つける。
彼女の名は羽鳥幸子。
鳩山の幼馴染で密かに恋心を抱いていた女性だ。
しかし、鳩山が幼馴染という関係性を壊す事を恐れている間に、彼女は別の男性と一緒になり今では連絡先も分からないらしい。
今も元気でいてくれるといい。
寂しそうにそう言った鳩山の言葉が灯の心に深く残った。
その後、鳩山のアルバムは烏丸葬儀社で働いていた頃に移る。
彼はある事件があり、それが切っ掛けでその頃働いていた者はバラバラになったと灯に告げた。
そして自分が死んだら託したい物があると静かに灯に話した。
鳩山はその後、命の期限があるのも悪くないと灯に言う。
続けて、長い間生きて来てこんなに一日一日を大切にしようと思ったのは初めてだと灯に語った。
そして最後に、私は君と出会えて毎日が楽しいですと優しく笑った。
感想
この巻で作品は完結です。
今回は葬儀社で長く働いていた鳩山の死から始まり、彼の残した日誌と枢自身によって過去に何があったのかが語られました。
作品全体の感想としては、何度か書いていますが死はいつも身近にあり、それはいつ訪れるか誰にも分からないという事を再確認出来る物語でした。
今回、あらすじに書いた鳩山の言葉、一日一日を大切にしようというのがこの作品のテーマだったのではと、今回読み返していて思いました。
まとめ
今回も番外編として、ショートストーリーが二本程収録されていました。
それを読んでいると、もっと描いてほしいと思ってしまいました。
もう少し長く読んでいたかったです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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