ノー・ガンズ・ライフ 8 ヤングジャンプコミックス
著:カラスマタスク
出版社:集英社
大戦中の相棒を探す十三の前に、鉄郎を兄弟だと呼ぶ男、荒吐硫黄と名乗る男が現れます。
彼は複数の拡張体を操り、十三を圧倒。
ガンスレイブユニットの力の源である、圧縮構造体を奪います。
乱入したエドムントにより、硫黄から逃れた十三達でしたが、ダメージは大きく、メアリーによる治療が続けられていました。
そこに、エドムントが情報提供者をつれて現れます。
情報提供者はベリューレン社で、拡張者やペッパー達に指示を出していた男、カニンガムでした。
あらすじ
鉄郎はかつてのカニンガムの行いを思い出し、憤りを顕わにするが、度重なる失敗により、カニンガムはベリューレン社を追われ、家族との連絡も取れなくなっていた。
彼は過去やってきた事を考えれば、仲間とは言えるはずもないが、自身と家族のため十三達に協力する事を提案した。
カニンガムの情報では、硫黄の元になった人物は、鉄郎の父である荒吐総一郎、ベリューレンのCEOだ。
カニンガムは言う。
長年ベリューレンで働いてきた彼でさえ、宗一郎の姿は見た事がなく、本当にいるのかどうかも分からない。
彼の話では、ハルモニエの最初の適合者らしい。
しかしとカニンガムは続けた。
拡張技術を売りにしているベリューレンが、技術に必須である補助脳をハッキング出来る、ハルモニエに力を注ぐのはおかしい。
それでも研究を続け、鉄郎という適合者が現れた事で、研究は一気に進んだ。
鉄郎と十三の共闘の記録は、ハルモニエを通してベリューレンに送られ、そのデータを基に原版を改良した複写型の実用段階に漕ぎつけたという。
硫黄の行動は、その実地試験に間違いないとカニンガムは語った。
硫黄達と言った鉄郎の言葉を、カニンガムは否定した。
硫黄は一人で複数の拡張体を操作できると彼は話した。
襲って来た者は全て硫黄が一人で操っていた。
その事に驚愕する鉄郎。
カニンガムは硫黄が、自身の存在価値を見出す為、鉄郎を倒そうとしている事を話し、命が惜しければ身を隠すべきだと忠告する。
鉄郎は、凛子の事を思い出し、自分が救う番だとエドムントに、十三の相棒について尋ねた。
エドムントが話しかけた時、メアリーが姿を見せ、治療が終わったと口にした。
十三の安否を問うと、代替品で直しはしたが、圧縮構造体が十三の力を支えていた部分は大きく、その全て把握しきれていない為、どんな影響が出るか分からないと話した。
それでも諦めず、ガンスレイブユニットの構造を解き明かしてみせると声を上げるメアリーに、そいつはまたの機会にと十三がよろめきながら現れた。
心配するメアリーに、自分も体の事はよく分からないが、一人だけ体のことなら、誰より知っている奴がいると十三は口にした。
感想
十三は傷ついた体を唯一直せる男、ヴィクターの本体に会うため、拡張者専用収容所へ向かいます。
そこはオリビエと因縁浅からぬ、ヴァイオレット・ヴァレンタインが所長を務める場所でした。
彼女の事を思い出しただけで、例の缶詰を開けようとするオリビエが面白かったです。
まとめ
エドムント、カニンガム、島津、十三の周りにはかつて敵だった人も含め、仲間が増えてきました。
奪われた圧縮構造体は取り戻せるのか、次巻が楽しみです。
この巻には十三が鉄郎と出会う前の、番外編も収録されています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。