この世界は不完全すぎる 1 モーニングKC
著:佐藤真通
出版社:講談社
中世的な街並みとモンスターが存在する世界。
そんなファンタジーな場所で暮らす二コラは、ある日、草原を渡るドラゴンの群れに遭遇しハガと名乗る青年に助けられます。
冒険者だというハガに外世界を夢見る二コラは憧れるのですが……。
登場人物
ハガ
赤髪の体の大きな青年
世界の事を調べて回っている。
見た目は強そうだが臆病でとても慎重。
二コラ
辺境の村に住む少女
黒髪の村娘。
大陸の南方に位置するクレボーン島、五つの小国が小競り合いを続けるその島の西の端、ベイル王国の北西の小さな村に住んでいる。
自分を助けたハガを探究者(シーカー)及び冒険者だと思い、弟子入りを望む。
酒井(さかい)
ハガの同業者
金髪あごひげの騎士風な男。
軽戦士。
いけ好かない。
隅田(すみだ)
ハガの同業者
プレートメイルと鉄兜を身に着けた騎士風な男。
パワーファイター。
いけ好かない。
社長
ハガの同業者
酒井達の上司。
領主風な男。
いけ好かない。
鈴木・神・ナミコ・黒
ハガの仲間
神以外のメンバーは行方不明及び行動不能。
アマノ
ハガの同業者
フェザーという猫の獣人。
元は社長の仲間だったが嫌気がさし辺境へ逃げた。
ルゥ
アマノと暮らしている少女
体が弱く余り出歩けない。
あらすじ
クレボーン島の西の端、ベイル王国の北西の村で暮らす二コラはある日、草原を渡る巨大なドラゴン(カエルっぽい)の群れに遭遇。
そこを赤い髪の体の大きな青年に救われる。
青年の名はハガ。
彼は世界中のあらゆる事を調べて旅をしているらしい。
その事を街の老人に話すと王の探究者(キングス・シーカー)では無いかという。
外の世界に興味のある二コラは村の外でテントを張るハガの下を尋ね、自分が村から出た事が無い事を話し、彼から外の話を聞こうとしていた。
そんな時、テントを強い振動が襲う。
ハガは昼間のドラゴンが襲ってくると叫び、二コラに村人に避難するよう伝えてと指示を出した。
それにより二コラも含めた村人は村から高台に避難。
一人残ったハガはたった一人弓矢と樽爆弾で村に迫るドラゴンに挑んだ。
崖の上に陣取り、弓矢で攻撃し爆弾を落とし怯ませる。
その地味な攻撃に村人達は騒めきを上げる。
しかし二コラは村を守る為、ハガは一人で戦っているんだと声を荒げた。
その後、村人達も爆弾運びに協力し、何とかドラゴンを倒す事に成功。
その喜びのまま、ハガに弟子にして欲しいと言った二コラにハガは「だめ……です」と返した。
やっぱりダメだったんです。
そう言ったハガに何が?と問い返す二コラの足から、突然炎が噴き出し彼女も村人も燃え上がり消えた。
燃える二コラにハガは涙を流し謝罪する。
この世界はゲーム内、彼女は負けイベントで全滅する村の一員。
ハガはそのゲーム世界に閉じ込められたデバッガーの一人だった。
感想
VRを使ったRPG。
そのRPGの世界に閉じ込められたデバッガーのハガが、何故か生き残った少女二コラと旅をしながら、ゲームの世界からの脱出を目指すといったお話です。
ハガがゲームに閉じ込められてから既に一年が経過しており、外部がどうなっているのか一巻の段階では分かっていません。
また、仲間はバグに取り込まれ行方が分からず、先行し脱出方法を探しに向かった唯一の仲間、神の足取りも掴めてはいないようです。
ゲーム内から出られないという事は、意識だけをゲームに送り込んでいるのか? 体はどうなっているのか? ゲーム会社の対応は? そもそも何故ログアウト出来なくなったのか?
など、様々な疑問符が浮かびます。
また、デバッガーはハガのチーム以外にも複数いるようで、デバッグモードを使い好き勝手やっている者(酒井達)も存在するようです。
VRは現実でも販売されていますが、現在の仕様であればハガの様に戻れなく事は無いと思います。(ゲームの世界が魅力的過ぎて戻りたくなくなる人はいるかもですが……)
ですが、技術が進み脳に直結する様な、映画マトリックス的な物があればそんな事故も起きるのではと思ってしまいました。
まとめ
一巻はまだまだ謎だらけ、物語がどうなるのか先が全く読めません。
それだけにとてもワクワクします。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。