セクシー田中さん 3 フラワーコミックスアルファ
著:芦原妃名子
出版社:小学館
ペルシャ料理店のオーナー三好(既婚者)への恋心。
叶わぬ恋と諦め、それを胸に秘めつつダンスに生きる事を再度決意した田中さん。
しかし、突然の肩の痛みが彼女を襲います。
診断の結果は四十肩。
「ダンスが踊れない私なんてただのおばさんよーっ!!!」
哀しみに暮れる田中さんは朱里に号泣しながらそう叫んだのでした。
あらすじ
ベリーダンスは田中さんにとって、自分を変えてくれた掛けがえのない物だった。
その為に今まで気を使った事の無い美容に気を使い。
年齢による記憶力の低下を補う為、人の三倍、いや十倍努力を重ねて来た。
“私のこれからの人生の中で今が一番若いんだから”
今を頑張る事が彼女の原動力だった。
しかし、彼女の体はベリーダンスで重要な腕の動きを行う事は不可能だった。
日常生活にさえ支障をきたす肩の痛み。
その可動域は25°。
ダンス教室のメンバーの意見で病院を変えてみたが、診断結果はどの病院も同じく四十肩。
踊れない事でドンドン闇に落ちてく田中さんを何とかして助けたい朱里は、決別を決めた男友達の進吾に情報を求め再び会う事を決めるのだった。
感想
今回は四十肩で踊れなくなった田中さんを中心に、朱里と進吾、自分に田中さんが気があると勘違いした笙野等の様子が描かれました。
人は生きていく上で何か柱の様な物を持っている様に思います。
その柱が太いか細いかは人によるのでしょうが、なんらかの譲れない物はあるのではないでしょうか。
それは家族であったり恋人であったり、趣味や仕事という人もいるでしょう。
田中さんにとってのそれは、言わずもがなダンスでした。
彼女の上達が早いのは、それだけ彼女がダンスに打ち込み人の何倍も努力していたからでした。
それが柱となって彼女を支えていました。
踊れなくなり落ち込む田中さんに勘違いした笙野は優しく接します。
田中さんもそんな笙野を新しい友人が出来たと喜んでいました。
そんな中、笙野は今回もやはり無神経な事を田中さんに言ってしまい……。
人に何を言われても我関せずだった田中さん。
田中さんに憧れ後を追い駆けている朱里。
田中さんの事が気になり始めている笙野。
この巻では彼ら三人の変化の始まりの様な物を読んでいて感じました。
まとめ
この巻のラストでは田中さんのファンだった朱里の気持ちが少し変わった様でした。
それが今後、どう物語に影響するのか。次が楽しみです。
この作品は小学館公式サイトにて一部無料でお読みいただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。