白暮のクロニクル 2 ビックコミックス
著:ゆうきまさみ
出版社:小学館
オキナガ―息長、不老不死の種族。
自殺を図った鳴宮涼子から話を聞くため、魁は血を使い彼女を一時的に蘇生させました。
しかし鳴宮は黒幕の名を言う事無く死亡。
死が間近に迫った者に対する仕打ちに、憤るあかりでしたが魁はオキナガを保護する人間を守るためと、自身が追う羊殺しを探す為に情報を得ようとした様でした。
羊殺しの事を語る魁の表情に、あかりは根深い物を感じるのでした。
あらすじ
あかりは夢を見ていた。
夢の中では魁が、あかりに血を飲むことを勧めて来る。
それを断り、魁に平手打ちをしたところで、あかりは目を覚ました。
寝酒をして寝てしまおうとビールを注いでいると、トイレに起きてきた父に見咎められる。
医師である父とビールを飲みつつ話していると、心臓に損傷を受けた人間が、どれだけ生きていられるかという話になった。
魁は確かに凛子に胸を刺されたが、蘇生した。
話を聞くがそもそも、父の病院にはそんな患者は来ないから忘れたと返される。
父の書斎にはそういう話の載った本があるというので、書斎を探っていると、見つけた本の中から一枚の写真が落ちた。
写真にはあかりの祖母と、その姉である棗の姿が映っていた。
父の話では実母は棗の方で、彼女が父を生んですぐ亡くなった為、妹である綾音に養子として引き取られたらしい。
つまり棗はあかりの実の祖母という訳だ。
場所は変わって按察使文庫。魁は三日間眠っていた。
寝起きに薫子に襲われそうになったりしたが、事件の進捗を聞くため竹之内に電話を掛けた。
魁は全く進展を見せない羊殺しの捜査に苛立ちを見せる。
あと半年。
これまでの周期で言えば、あと半年で新しい犠牲者が出てしまう。
「棗を殺した奴を今回も逃がす気じゃねーだろーな!!」
魁は声を荒げて、電話の向こうの竹之内に訴えた。
感想
今回は魁がオキナガになった経緯が語られます。
不老不死の体と、お互い想いを寄せていた棗の死。
もし魁が棗に会いに行っていなければ、彼女は死ぬ事が無かったかもしれません。
終盤の叫びには、彼の後悔と怒りが込められているように感じました。
まとめ
この巻では、竹之内と魁の関係、魁が羊殺しを追う理由が語られました。
あかりが通常業務として、オキナガを訪問する場面では、彼らが普段どんな暮らしをしているのかが垣間見えます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。