よふかしのうた 5 少年サンデーコミックス
著:コトヤマ
出版社:小学館
学校の七不思議を調べに夜の学校へ忍び込んだコウとアキラとマヒルの幼馴染三人。
彼らはそこで十年間、血を飲む事を拒んだ吸血鬼の男と遭遇。
アキラが襲われ何とか引き剥がした吸血鬼は、介入した探偵の鶯餡子(うぐいす あんこ)の手によって朝日の中に消えました。
そのアンコの言葉でマヒルとコウは揺れる事になります。
登場人物
星見キク(ほしみ きく)
マヒルが知り合った女性
セミロングの気怠い雰囲気の吸血鬼。
マヒルには自分が吸血鬼だという事は伏せていた。
なんか怖い。
あらすじ
血を飲む事を拒絶し最後は灰となり朝日に消えた吸血鬼。
自分が吸血鬼の事を何も知らない事に気付いたコウは、ナズナの下へ向かった。
昨日、会っていなかったナズナは血を飲んでいなかった為か、食い気味でコウの血を求めた。
首に腕を絡め血を飲もうとしたナズナをコウは思わず突き放してしまう。
その事を謝罪するコウにナズナは何があったか尋ねた。
学校での事を洗いざらい話したコウを、ナズナは夜の街に連れ出した。
彼女と夜を歩きながらナズナとコウは話しを続けた。
探偵のアンコは吸血鬼の殺し方を知っている。
それに人が吸血鬼になる事を嫌悪しているようだった。
もし自分がいる所為でナズナが殺さる事になったら……。
コウは自分の所為でナズナが殺されるのは嫌な事、そして昨日の事で初めて吸血鬼を怖いと思った事を告白した。
その上でコウはナズナに血を吸って欲しいと申し出た。
コウは吸血鬼に恐怖は感じていたが、その怖いという感情を乗りこなすのは悪くないと彼は感じていた。
感想
今回は夜の自由を求め吸血鬼になりたいと望んでいたコウの中に、吸血鬼となってどうするのか、自分は一体どうしたいのかという迷いと、ナズナの自分はコウをどうしたいのかという部分が、探偵のアンコや吸血鬼の一人、蘿蔔ハッカ(すずしろ はっか)とのやり取りを絡めながら描かれました。
これまでは成り行きで来ていたコウとナズナが、この巻ではお互いが相手をどう思っているのか、どうしたいのかが明確になった様に思いました。
作中、自分の眷属になれというハッカの提案をコウは拒絶しました。
彼はただ吸血鬼になりたい訳では無く、ナズナを好きになりたいと言いました。
恋愛感情とはまだ違うようですが、ナズナで無ければならないというのは好意であり愛のような気がしました。
あっ。あとハッカにコウの相談をしていたナズナは凄く可愛かったです。
まとめ
この巻のラストではマヒルを狙っているらしい吸血鬼の星見キクがコウと出会いました。
気の良さそうな他の吸血鬼と違い、どこか裏のありそうなキク。
彼女とマヒル、そしてコウたちがどうなるのか、次が楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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