ひらやすみ 3 ビッグコミック
著：真造圭伍
出版社:小学館
知り合いの婆ちゃんから彼女の死後、住んでいた平屋を譲り受けた元俳優で現在はフリーター（釣り堀バイト）の生田ヒロト。
そのヒロトの家に下宿している従妹の美大生、なつみ。
そのなつみの漫画が週刊誌で賞を取り、彼女は漫画家としてのスタートを切る事となったのですが……。
登場人物
二階堂（にかいどう）
漫画雑誌スピリット副編集長
短髪白髪の強面おじさん。
奨励賞を受賞したなつみの担当となる。
石川リョウ（いしかわ りょう）
よもぎがマンションの内見を担当した男性
黒髪眼鏡の人見知りな男。
一人称はうち。
人見知り故、そっけない態度をとっていたが、実はよもぎに一目惚れしていた。
ミニマリスト。
野口サキ（のぐち さき）
ヒロトの友人、ヒデキの妻
黒髪ショートの女性。
明るく快活でヒデキは彼女に逆らえない。
山田センキチ（やまだ せんきち）
なつみと同じ絵画科一年
黒髪長髪の二十歳のイケメン。
のんびり穏やかでマイペースな青年。
人の事は良く見ている。
森田レイ（もりた れい）
よもぎの高校時代からの親友
プリンショートで眼鏡の女性。
webデザイナー。
あらすじ
漫画雑誌スピリットで奨励賞を取ったなつみ。
早速、編集部に呼ばれ担当と会う事になる。
道に迷いつつ辿り着いた出版社、小学社。
そこでなつみを出迎えたのは短髪白髪の厳ついおじさん、二階堂だった。
二階堂はなつみの漫画を褒めつつも、今後の方向性、漫画の売りや、より読者に届くにはどうすべきか等、熱く語った。
しかし、なつみには二階堂の言う事はよく分からなかった。
彼女は自分の漫画の良い所、読者の事まで考えてはいなかったのだ。
栗を剥きながらそんな話を聞いて、ヒロトは俳優時代を思い出す。
始めて芸能事務所に行った時、なぜ俳優になとうと思ったのか、マネージャーに聞かれた。
ヒロトは演技が楽しかったからと答えたのだが、マネージャーはこれからは楽しいだけじゃなくなると釘を刺した。
芸能会は売れた者しか残れない、そんな世界だった。
なつみが飛び込もうとしている世界も、それと同じ世界。
そんな事を思って少し気持ちが沈むヒロトだったが、なつみは剥いた栗の数を数え、私の方が多くむけたから勝ちだと笑みを浮かべるのだった。
感想
今回は漫画家として歩き始めたなつみから始まり、よもぎと石川の出会い、ヒデキと妻と赤ちゃんとバスケットボールゲーム、なつみと恋、あかりと山田、太ったよもぎ、ばあちゃんとハロウィン、なつみと漫画、よもぎと石川の再会等が描かれました。
今回はその中でも、よもぎに一目惚れした石川と、山田に恋をするあかりの二人が印象に残りました。
石川はスランプ気味とはいえ、過去に作品が映画化されるなど、結構な売れっ子作家です。
彼はよもぎに思いを寄せていますが、過去に自身で部屋のモノが崩れ落ちた事でミニマリストになっています。
一方、よもぎは仕事の忙しさからか、部屋は散らかり放題です。
そんな二人に進展はあるのか、妙に縁のあるヒロトとの関係は。
もう一方のカップル、あかりと山田ですが、二人はまだあかりの片思い状態で特に進展はありません。
ただ、山田に恋するあかねの姿、そしてヒデキの子供を見たなつみは自分もいつか誰かと恋をするのだろうかと考え始めました。
よもぎと石川、あかねと山田、そしてなつみとヒロト。
この先、どんな展開になるのか次も楽しみです。
まとめ
この巻のラスト、小説家の石川は本の話でもと、よもぎを部屋に誘うのですが……。
よもぎがどうするのか、次巻が気になります。
この作品はビッグコミックBROS.NETにて第一話が無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
