ミステリと言う勿れ 7 フラワーコミックスアルファ
著:田村由美
出版社:小学館
年も明けたある日、墓参りに向かった整は大学の准教授である天達と出会います。
墓に眠っているのは天達の恋人であり、整もよく知る貴和という女性でした。
墓参りを終えた二人は甘味処でお茶を飲みながら、世間話?(整も天達も一般的な世間話はしていない。三つの団子を作ったのは秀吉とか)をしてた天達は週末にバイトしないと整に声を掛けます。
そのバイトとは、天達の友人が別荘で開く謎解きミステリー会での手伝いでした。
登場人物
貴和(きわ)
天達の恋人(故人)
子供の頃の整に優しく接していた。
ストーカーに殺害され亡くなった。
相良レン(さがら れん)
天達の教え子
明るく社交性の高い青年。
出会った人にアンケートを行う。(透明人間になったら何をしたいか等)
橘高勝(きつたか まさる)
天達の友人
レン曰くイケメンゴリラ。
背が高くがっちりとした体格の人物。
マイボトル、マイ箸を持参している。
蔦(つた)
天達の友人
長髪で顎鬚を生やした男性。
整が天達にバイトしないと誘われ向かった別荘は彼の持ち物。
彼の別荘は蔦に巻かれており、自身もアイビーと名乗る。
別荘での謎解きミステリー会の主宰者。
デラ(かとう)
蔦がネットで知り合った人物
眼鏡をかけた年配のおじさん。
「アイビーを張り巡らせよう」の会を通じ蔦とは知り合ったようだ。
パン
蔦がネットで知り合った人物
ベレー帽をかぶった線の細い青年。
彼も「アイビーを張り巡らせよう」の会で蔦と知り合ったらしい。
パン好き。
あらすじ
整と天達が向かった別荘。
そこは壁に蔦が張り巡らされたとても立派な物だった。
彼らが到着した前に既に天達の友人の他、整と同じ大学の相良レンも到着しており、整とレンは天達の友人、橘高に指示されながら食材を運び飲み物を用意したりとバイトとして働いていく。
その後、別荘の持ち主、蔦が呼んだというデラとパンも加わり、バーベキューでの夕食の後、リビングで謎解きミステリー会が始まった。
感想
今回は雪の残る山の別荘、かつてそこで起きた殺人事件の真相が整達によって解明されていく様子が描かれました。
今回は登場人物の人物像がとても興味深い物でした。
その中の一人は優秀でミスを認められない人間として描かれていました。
そういった人は社会には沢山いる様に感じます。
自分のミスを認めず(認められず)それを言えない人間。
それは日本社会が一度失敗すると、再挑戦が難しい事も影響している様な気がします。
どんな優秀な人物であっても人間である以上、ミスを犯す事はある筈です。
勿論、命や人生に係わる様な重大なミスも存在するでしょう。
でも取り返しのつく事には寛容さも必要だとも思うのです。
ミスを許さないのでは無く、ミスをしてもリカバーすればいい社会。
ミスを隠すのでは無く、認め正していく社会。
そんな何度でもやり直せる社会になって欲しいなぁと読んでいて感じました。
まとめ
今回、登場した相良レンは整とは正反対の人物でした。
社交的で明るく軽く、そして彼女がいる。(らしい)
ただ、彼も天達の教え子らしく一筋縄ではいかない人物のようでした。
恐らく今後も登場しそうな彼と整がどう絡むのか、次も楽しみです。
この作品は月刊fiowers公式サイトにて第一話が無料でお読みいただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。