BADON バードン 6 ビッグガンガンコミックス
著:オノ・ナツメ
出版社:スクエアエニックス
元犯罪者、ハート、リコ、エルモ、ラズ。
四人が首都バードンで再起をかけ開いた煙草店「プリミエラ」の物語。
プリミエラの小さな家政婦リリー。
彼女の父親が丸腰の恋人を射殺した警官だと知ったラズは、店を飛び出した。
そんなラズを拾ったたばこ職人のルーは、彼を家に連れ帰る。
ルーの義理の弟でたばこ職人のナッティーは、ふさぎ込むラズに同業者のバーンを紹介。
ラズは店の目標である独自のたばこを作るため、バーンの元でたばこ作りを教わり始め……。
登場人物
ベルタ
結婚詐欺師時代、リコが付き合っていた人妻
赤毛ショートの中年女性。
夫を亡くし自由の身になった事を期に、リコに会いにバードンへとやってきた。
ルカの恋人
ツタ・アパート一階の菓子店「ハチクマ」の菓子職人ルカの恋人
短髪で穏やかな雰囲気の男性。
大学教授だった父親が始めた珈琲店を共に営んでいる。
バードン大学主席のエリート。
大学受験を決めたリリーに勉強を教える。
ハートが出会った老人
白髪熊ひげの初老の男。
たばこ店を眺めていた彼にハートは声をかけた。
その後、ハートは男に街を案内する事になる。
あらすじ
リリーが恋人の仇だった警官の娘だった。
その事を知ったラズは店を飛び出し、バーンの元でたばこ作りの手ほどきを受けていた。
そんなラズをハートたちは待ち続けた。
バーンの家でたばこを作り、過去を考え区切りをつけたラズは店へと戻ってきた。
失ったものは戻らない。だが新たに得たものはある。
たばこ職人という新たな目標を見つけたラズの顔には、笑みが浮かんでいた。
そんな訳で店に戻ったラズのため、ハートたちは彼の作業部屋を作ろう考える。
場所は店の隣、現在は物置に使っている部屋に決まった。
その物置部屋だが、改めて間取りを確認してみると壁の向こうに何もない空間が存在している事に男たちは気付く。
ツタ・アパートは以前は隠しカジノとして使われていた経緯を持つ。
最上階に住むロビンから、リコは隠し階段や廊下の存在も聞いていた。
気になったハートたちは不動産屋のケントを呼び出し、建物を調べる事にしたのだが……。
感想
今回はたばこ職人を目指すことになったラズの作業部屋の件で発見された隠し通路と隠し部屋のエピソードから始まり、ハートとリコの恋模様、ドラマ撮影とエルモとCM、リリーの高卒認定の勉強と将来の夢、新聞記者アレンと老舗煙草店タットラーの経営者、レニーの一日、ハートの休日などが描かれました。
今回はその中でも冒頭、アパートの隠し部屋のお話が印象に残りました。
映画や小説など、物語の中に登場するセーフハウス。
タンスや本棚の裏に秘密の扉があり、その先に作られた安全な場所。
秘密の場所の探索は探検のようで読んでいてワクワクしました。
まとめ
この巻のラスト、組織の人間ジャコモから面倒ごとを頼まれた様子のハート。
一体、どんなことが起きるのか、次巻も楽しみです。
この作品はpixivコミックにて一部無料でお読みいただけます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。