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ミステリと言う勿れ 第二巻 登場人物・あらすじ・感想

投稿日:2020年10月2日 更新日:

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ミステリと言う勿れ 2 フラワーコミックスアルファ

著:田村由美
出版社:小学館

バスジャックに巻き込まれた整(ととのう)。
同じ境遇かと思っていた乗客の中の一人、坂本が犯人側だった事も判明。
坂本は犬堂ガロと名乗り、彼らを山中の屋敷、犬童家へと導きます。

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登場人物

犬堂ガロ(いぬどう がろ):坂本(偽名)
バスジャック犯
バスジャック犯犬堂オトヤの兄を名乗る人物。
乗客の一人として坂本正雄を名乗り、不測の事態に備えていた。

煙草森誠(たばこもり まこと)
バス運転手
責任感の強そうなバスの運転手。

紘子(ひろこ)
新幹線で整の隣に座った女性
手紙により京都へ呼び出されたが、その手紙に書かれていた暗号を整が読み解いた事でその実の父からの手紙の中に、母からのメッセージが隠されている事に気付く。

狩集汐路(かりあつまり しおじ)
我路(がろ)から整を紹介された女子高生
資産家である狩集家の財産を継ぐ為、その課題である謎解き解明を整に依頼する。

車坂(くるまざか)
狩集家の顧問弁護士
白髪の眼鏡老人。

真壁(まかべ)
狩集家の顧問税理士
長髪で口髭のおじさん。

狩集理紀之助(かりあつまり りきのすけ)
汐路と同じく相続者の一人
眼鏡をかけたスマートな青年。

波々壁新音(ははかべ ねお)
汐路と同じく相続者の一人
茶髪の気さくな青年。

赤峰ゆら(あかみね ゆら)
汐路と同じく相続者の一人
小さな娘を連れた女性。

あらすじ

整たちがバスジャック犯に山中の屋敷へ連れて来られていた頃、県警では連続殺人犯の捜査会議が行われていた。

犯行の特徴は、被害者は全員生き埋めにされ殺されているという事。
被害者同士に共通点はこれといって無く、強いて言えば若い男性が入っていない事が女性刑事、風呂光の発言で上げられた。

これにより、犯人像は体力に自信のない者という事が浮かび上がる。
更に、刑事の青砥は池本から聞いたバスジャックの情報から、犯行が路線バスに関係しているのではと可能性を示唆するのだった。

一方、屋敷に整達を連れ込んだハイジャック犯の一人、ガロは乗客たちにトロッコ問題(大勢を救うか一人を救うか問うもの)ついて、それぞれの答えを尋ねる。
ナイフを持ったもう一人のハイジャック犯、オトヤに脅されながら、彼らはそれぞれの答えを出す。

オトヤはじゃあ次と質問を続けた。

「自分が犯した最も重い罪はなんだ?」

整たちはナイフを掲げ瞳をギョロつかせるオトヤの仕切りで、自らの犯した罪の告白を始めるのだった。

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感想

今回はハイジャック事件後編、新幹線での暗号解読、そして長編の狩集家の財産相続の始まりが収録されています。

その中でもハイジャック事件の中で乗客の一人、淡路一平の答えた自らの罪、いじめによって万引きを強要され、その店がつぶれたというエピソードについての整の答えが印象に残りました。

作中、語られる様に日本において、いじめは虐められる側をどうにかしようと動いている様に思います。
しかし、整は言います。
いじめにおいて問題を起こしているのは、いじめを行っている側であり、対処すべきはそちら側であると。

この認識の違いには確かにそうだと強く思いました。
社会において暴力を振るったり暴言を吐いたりすれば、法によって捌かれ罪如何では牢獄に繋がれます。

学校という閉鎖環境であっても、年齢の事を考えても問題を起こしている側を排除するのはよくよく考えれば当然だと、読んでいて今更気付きました。

社会生活を送る上で、ナイフを振り回す人がいたら迷惑極まりないでしょう。
いじめと書くと軽い印象を受けますが、行われている事は暴力による恫喝であり、集団により個人攻撃であり、個人の意思を踏みにじる犯罪行為に他なりません。

いじめを受けた人へのケアは勿論必要ですが、いじめを行った者への対処が重要だと読んでいて強く感じました。

まとめ

この作品を読むと、実生活において当たり前だと思っていた事に別の視点がある事を気付かされます。
人は誰でも何かしら問題を抱えて生きていると思います。

作品を読むと直接では無くても、その問題の解決の糸口、思考法の変化についての切っ掛けを貰えるような気がします。

この作品は月刊fiowers公式サイトにて第一話が無料でお読みいただけます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのPexelsによる画像です。
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