ノケモノたちの夜 5 少年サンデーコミックス
著:星野真
出版社:小学館
ダイアナ達と共に湖水地方へ辿り着いたウィステリアとマルバス。
その穏やかで美しい景色と雰囲気にダイアナとウィステリアは、はしゃぎピクニックを始めました。
そんな彼らの前に崩国の十三災の一柱、シトリが姿を現します。
あらすじ
ウィステリアの兄、スノウを拉致したダンタリオン達。
その一人であるシトリはマルバスやナベリウス、そしてダンタリオンが人間をパートナーにした事で今まで見下していた人間という物に興味を持った。
シトリは拉致したスノウに妹を助けるためなら僕と契約してくれるかなぁと彼に微笑んだ。
その後、湖水地方に現れたシトリはウィステリアにも、兄さんを助けるためなら僕と契約してくれるかなぁと問いかける。
続けて彼はマルバスとスノウどっちか選べと言われたら、どっちを取るとウィステリアに尋ねた。
シトリは今まで湖水地方で長い時を過ごしてきた。
その間に人間は蒸気機関で動く戦艦を作り出し、驚くほど進歩していた。
純粋に驚くシトリにそれを見せたダンタリオンは憤っていた。
彼は戦いは好きだったが、銃火器や兵器を用いた戦争には全く興味がなかった。
ダンタリオンが求めていたのは肉体同士のぶつかり合いだったのだ。
ダンタリオンは人間であるルーサーと組み、そんな戦いを剣十字騎士団相手に仕掛けるという。
人間達が自分達を忘れ進歩し、周囲の大悪魔たちが人間をパートナーとする中、シトリは一人取り残されたような気持ちを感じていた。
感想
今回は冒頭の湖水地方でのお話からスタートし、ダンタリオンが仕掛けた剣十字騎士団への攻撃が始まりました。
悪魔を人に憑依させるという方法で剣十字騎士団を分断、ダンタリオンは騎士団の有能な人材を取り込み始めます。
この巻ではそれと並行してシトリの思いも描かれました。
彼の置いて行かれるという気持ちも少し分かる気がします。
シトリが湖水地方でのんびりしている間に、人は蒸気機関で鉄の船を作り大砲で撃ち合う様になっていました。
人と長い寿命を持つ悪魔では時間の感じ方は違うのでしょうが、最近の社会の流れの早さを見ているともう少しゆっくりでもいいのになとたまに思います。
一瞬、流行った物が半年後には見向きもされなくなっている。
なんだかそれは少し寂しい事の様に感じます。
まとめ
ダンタリオンとの戦いの始まりが今回は描かれました。
そんな中、捕まったスノウは活躍の機会も無く、囚われのお姫様みたいな感じになってました。
逆に彼を救おうと奮闘するウィステリアは勇者の様でした。
お兄ちゃん、なんか不憫でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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