漫画完結作品

カラーレス 第一巻 登場人物・あらすじ・感想

投稿日:2019年10月25日 更新日:

紅茶
カラーレス 1 ボーダーコミックス

作:KENT
出版社:リイド社

極大の太陽フレア「マーシパルス」の影響で色素を失った世界。
それから三百年、人類は「祖先病」という病により、かつての人とは思えぬ面貌を持った者に変わっていた。

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登場人物

アヴィディア
色力学の研究者
地球上にわずかに残された色素を含んだ粒子。
それには太陽から降り注いだ「マーシパルス」により、太陽光に似た波長エネルギーが蓄えられていた。
彼はそのエネルギーについて、長年研究を続けている。

彼の身につけたボディースーツはそのエネルギーを使い、力を増幅しているようだ。
また、彼の持つ色力照射装置は、不安定ながら非常に強力な武器である。

智慧
祖先病が発症する以前の姿を持つ少女
記憶を失っており、三年前以前の事は覚えていない。
家事全般が得意であり、彼女の淹れる紅茶は絶品らしい。

コヴェテス
情報屋?
アヴィディアに協力する情報屋。
大食漢でありパスタ四人前をペロリとたいらげる。
アヴィディアの会話の中で、人の弱みを常に嗅ぎまわっているという話題が出たので、情報のリーク等で生計を立てているのかも知れない。

あらすじ

「マーシパルス」と呼ばれる史上最大規模の太陽フレアは、強力な電磁波を発生させ、人類の文明を支えていたサーバー類を破壊した。
電磁波は世界から色を奪い、更に祖先病と呼ばれる奇病を発生させ、人の姿をも変貌させた。

それから300年、蓄えられた智慧を失った人類はテクノロジーの殆どを失い、残った物を修理して暮らしていた。

かつて極東と呼ばれた国。
その首都リクドウ。

この街では「イオドプシー教団」という、色を神格化しかつての様な色鮮やかな世界を取り戻そうとする団体が暗躍していた。
教団は信者を増やし、今では失われたテクノロジーを復活させ、それを独占しているという。

色力学研究者アヴィディアは、教団の目的が「色」の力による支配と考え、彼らと対立していた。

ある日、仲間であるコヴェテスに行きつけの店に呼び出されたアヴィディアは、お気に入りの紅茶の味が変わっている事に気付く。

コヴェテスは紅茶を淹れていた少女が誘拐された事を、アヴィディアに伝えた。
彼の話では少女を攫ったのは教団らしい。

世界を色で支配しようとする教団。
彼らの悪事を明るみにし、少女の淹れる紅茶を取り戻す為、アヴィディアは行動を開始した。

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感想

色を失った世界。
漫画ではコミックス化されれば、基本的にカラーページであってもモノクロで印刷されています。

この作品では、アヴィディアの用いる力の源として部分的にカラーで印刷され、モノトーンな世界に色が特別な物であると印象づけています。

第一巻ということで、アヴィディアの目的、智慧の秘密、教団の狙い等はおぼろげですが、退廃した世界、そこで暮らす異形の人類等、緻密な作り込みを感じました。

上記のギミックも驚きましたが、何より作品として面白くとても楽しめました。

まとめ

電子書籍やWEBコミックであれば、フルカラーの作品も作業量の問題はありますが可能でしょう。
ただ出版された紙の物にもそれを反映させているのは、作者のこだわりと出版社の期待を感じます。

こちらの作品はpixivコミックでも一部無料で閲覧できます。

お読みいただき、ありがとうございました。

※イメージはPixabayのTerri Cnuddeによる画像です。
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