あをによし、それもよし 1 ヤングジャンプコミックス
著:石川ローズ
出版社:集英社
出版社に勤める山上(やまがみ)は出勤の際乗り込んだマンションのエレベーターの中で、何故かタイムスリップ。
気が付けば奈良時代へと飛ばされていました。
ミニマリストサラリーマンが奈良時代で色々するコメディ作品です。
登場人物
山上(やまがみ/やまのうえ)
出版社に勤めるサラリーマン
物を持つ事を嫌いシンプルである事をこよなく愛するミニマリスト。
大昔の奈良へと飛んだが現代への執着は薄く、逆に何も無い奈良時代に居心地の良さを感じている。
その理路整然としたシンプルな思考から仕事は凄く出来た模様。
小野老(おののおゆ)
都の下級役人
奈良時代に来た山上と最初に出会った人物。
山上を家に居候させている。
山上の着ていたスーツのジャケットを上司に渡した事で、出世の道を歩き始める。
物の無い生活に満足している山上と違い、彼は上級貴族の生活に憧れを持っている。
余(あまり)
逃亡農民
出世して都の中に住む事になった老の家に勝手に住み着いていた。
ニート気質。
スガちゃん
鹿
都の外の老の家からついて来てしまった鹿。
山上に懐いている。
可愛いが都の庶民は普通に鹿を食べるので、スガちゃんは常に命の危機にさらされている。(あんまり感じないけど)
大伴旅人(おおとものたびと)
万葉集で有名な大伴家持(おおとものやかもち)の父親
万葉集を代表する歌人。
この作品での旅人は登場時には歌はあんまり上手くない。
いつもお酒を飲んでお酒の歌をいっぱい残した。
フジワラ
カリスマミニマリスト/人気ブロガー
山上より早く奈良時代にタイムスリップした。
現代ではミニマリストだったが、奈良時代では権力者、藤原不比等(ふじわらのふひと)として贅沢な暮らしを謳歌している。
宗旨替えした事で山上とは対立関係となる。
あらすじ
奈良時代にタイムスリップしてしまったミニマリストの山上は、その時出会った都の下級役人、小野老(おののおゆ)の家で居候として暮らしながらシンプルな奈良時代の暮らしに満足感を感じていた。
山上としては出会った当初の老(おゆ)との暮らしに満足していたのだが、老は山上の渡したスーツのジャケットを上司に献上し出世。
その後老と共に都に出向きその時見た平城京の姿に深く考えず「あをによしって感じするもん」と口走ってしまう。
歌を詠む事が貴族のたしなみだった時代、山上の言った「あをによし」は老を通じてバズり、老は更に異例の昇進をするのだった。
感想
サラリーマンの山上(やまがみ/やまのうえ)が現代の知識を下敷きに意図せず歴史に影響を及ぼしていくというコメディ作品です。
山上は有名な枕詞「あをによし」をバズらせたり、蘇(奈良時代のチーズ的な食品、山上曰くマスカルポーネより数倍美味いらしい)に塩とオリーブオイルを掛けて食べるのを流行らせたりします。
設定は奈良時代ですが表現等は現代風にアレンジされており、フジワラの持ってたポケットWi-Fiでネットにつなげたり、Qi規格(気の力)で充電出来たりとかなりゆるい世界観の作品となっています。
まとめ
奈良時代や平安時代は平城京とか平安京の事ぐらいしか覚えていないので、何となく和歌とか詠んでたんじゃねぐらいのイメージでした。
この作品ではかなりアレンジはされていますが、奈良時代のゆっくりとした雰囲気を存分に感じられてとても楽しいです。(多分というか絶対奈良時代も色々大変だったんだろうけど)
この作品はグランドジャンプ公式サイトで第一話を無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。