夢中さ、きみに。 ビームコミックス
作:和山やま
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン
高校生たちの日常を描いた短編集。
登場人物
林美良
高校二年生
中高一貫の男子校銀亀高校に通う男子。
無駄な事をする事で自由を感じている。
SNSのアカウント名は仮釈放。
実家は中華料理屋。
江間
林のクラスメイト
運動会での借り物競争のかわいい人というお題で、ネットに絡まっていた林をチョイスする。
以来、林から「かわいい?」と絡まれる事になる。
松屋
女子高校生
お嬢様学校、鶴森学園に通う本好きな眼鏡女子。
SNSのアカウント名はおいも3兄弟。
SNSを通じて林と知り合う。
小松豊
銀亀高校中等部三年
短髪で背の高い男子。
林が小松のキャンバスを干し芋作りに使っていた事を切っ掛けに、彼に絵のモデルを頼む。
山田章太郎
銀亀高校高等部一年
先輩の妹尾に毎日パシリとして昼食を届けている。
気の弱いそばかす男子
二階堂明
不気味なオーラを放つ高校二年生
素顔はとてもハンサムで爽やかな少年。
余りにモテすぎる為、高校入学を期にイメチェンした。
彼に関わると不幸になるという、まことしやかな噂がある。
日高優一
二階堂の前の席に座る男子。
彼は覚えていないが、二階堂のイメチェンモデルは入学式に遅刻してかなりヤバい様相だった日高。
あらすじ
前半は男子校に通う高校生、林の周囲の人達を主人公にした短編。
林は学生という心に余裕のある時期を利用し、自由を感じる為、様々な無駄な事を行っている。
その無駄な事で出会った人もいれば、特に関係無く関わった人もいる。
彼らは林と関わった事でほんの少し幸せになる。
後半は不気味な雰囲気の高校生、二階堂とクラスメイト日高の友情?を描いた短編。
二階堂はそのルックスの良さからかなり人気者だった。
しかし、それは変な人も呼び寄せる事になり、彼はその事に疲れていた。
高校では絡まれるのを避ける為、見た目を不気味に変えた。
日高も当初は二階堂にまつわる都市伝説的な噂(関わると微妙に不幸になる)を気にしていたが、知り合いの女子から彼の昔の写真を見た事で関り方を変える。
感想
高校生たちの日常をシュールに描いたコメディ作品。
林は高校生活を満喫している様でしたが、二階堂はルックスが良すぎて人と関わる事に疲れている様でした。
なんでしょうか。
アイドルで人気が出ると熱狂する余り、おかしな事をする人が出て来る感じでしょうか。
日高は林の笑顔のファンの様ですが、冷静に騒ぐ事無く友人として接しているみたいで、読んでいて心地良かったです。
まとめ
女の園の星やカラオケ行こ!の様に爆発的な笑いや感動は感じませんでしたが、凄く気持ちのいい作品でした。
振り切れる事は無いけどじわじわずっと面白いって感じでしょうか。
林や二階堂のその後をもっと読みたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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